「名前」をなかなか覚えられない人へ記憶のコツ 特殊能力は必要なし!訓練で身につける方法

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【テクニック3】 名前からタグに向かってストーリーを逆算する

タグをしっかり付けることができたら、次に磨きをかけるべきはストーリーです。ストーリーを強固なものにするためには、スタートからゴールに至るまでのプロセスを短くします。

例えば、「歯が白い」というタグから始まって、10も20も連想を重ねてようやく「佐藤さん」にたどり着くようなストーリーでは、どこかでつまずいてしまったときに思い出せなくなってしまいます。また、思い出すのに時間がかかってしまうという欠点もあります。 目安として、2〜3回、長くても5回程度の連想でストーリーが完結するようにしましょう。

短くて印象的なストーリーを作るコツは、ゴールから逆算していくことです。名前というのは、具体的なイメージが湧きにくいものが多く、タグから自然な連想をしてもなかなかそこにたどり着くことができません。

なので、まずは名前をよりイメージが湧きやすい別のものに結び付け(「佐藤→砂糖」など)、それとタグをつなげるようにするのです。

最後は意識の問題

【テクニック4】 相手に興味を持つ

最後は、テクニックというより意識の問題です。記憶術そのものをお伝えしようと、本書の中ではあえてあまり触れてこなかったのですが、覚えるときのメンタルというのは、記憶に深く関わってきます。

『世界最強記憶術 場所法』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

脳というのは、興味のないものはなかなか覚えず、興味のあるもの、自分と関係が深いものは覚えられるようになっています。

人の顔と名前についていうなら、気になるな、また会いたいな、と思った人のほうがはるかに強く記憶に残りますし、もう会わないだろうなと思った人のことは、ほとんど覚えないものです。

そこで、人の顔と名前を覚えるときには、無理やりでもいいので興味を持ってその人と接するようにするのです。この人は自分にとって大切な人だ、また会いたい、気になる、と思い込むことによって不思議と覚えられますし、その人といい関係を築くことにもつながるので、デメリットはどこにもありません。

このテクニックはすぐにでも実践できるものなので、ぜひやってみてください。私も、大会でたくさんの人の顔と名前を覚えるときは、その全員のことを好きになって、絶対覚える、とても気になるから覚えたいという意識を持って覚えています。

平田 直也 記憶力競技日本チャンピオン

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ひらた なおや / Naoya Hirata

平凡な記憶力しか持たなかったが、記憶力競技という頭脳スポーツの世界に足を踏み入れ、2年で日本一に。1分で29人の名前を覚えたり、ランダムに並んだ数字を5分間で200桁以上覚えることができる。さまざまな記憶術を学び、自分自身で考案し、日々実践している。記憶力競技の現役選手であると同時に、選手を育成する塾「Brain Sports Academy」で講師として記憶術を教えている。

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