3位には、美容脱毛サロン「ミュゼプラチナム」やまつげエクステ専門店「マキア」などの運営、美容商材の企画・開発を行うミュゼプラチナムがランクインした。同社はエステティックサロン「たかの友梨ビューティクリニック」運営やマーケティング、コンサルティング事業などを手がけるRVHグループの傘下の未上場企業だ。
同社HPによると、サロンの顧客もスタッフも全員女性という、まさに女性のための企業であり、かつスタッフは全員正社員採用を基本としている。従業員3823人のうち女性が3770人を占めており、管理職も105人のうち88人が女性で、その比率は83.8%となる。
同社では、子どもが中学校を卒業するまで利用できる育児短時間勤務制度や、子どもが18歳になるまで支給される「働くお母(父)さん手当」のほか、一度退職したサロンスタッフが退職前の待遇などを考慮のうえ復職できる「ジョブリターン制度」など、女性従業員はもちろん男性従業員も利用できる制度を導入している。
4位はスタジオアリス。子ども写真館の最大手企業で、とくに七五三の写真撮影は予約が困難なほどの人気だ。従業員1361人のうち9割超の1290人が、また管理職も122人のうち98人が女性だ。本ランキングは今回が初登場となるが、女性管理職比率は2012年以降78~79%での推移が続いていたが、今回80%を超えた。子どもが10歳になるまで利用できるショートタイム勤務制度や、退職した経験者が臨時的に応援勤務を行うサポートメンバー制度など、女性が仕事と家庭を両立できるような仕組みづくりが行われている。
5位はニチイ学館。2017年、2018年と2位だったが、今回は順位を下げた。ただ、比率は78.2%と、2017年の77.0%、2018年の77.1%から上昇している。医療、介護、教育を3本柱にヘルスケアや生活支援、保育所運営と、生活のさまざまなシーンに密着した事業を行っている。優しさやきめ細かさといった女性の目線が重要なだけに、女性の活躍を支援し続けている。
サービス業、小売業で高い女性管理職比率
ランキングを眺めてみると、上位にはサービス業や小売業の企業が目立つ。トップ30位までにランクインした31社中、サービス業は14社、小売業が8社ランクインしている。これらの多くが女性をターゲットにした商品やサービスを提供する企業、介護や保育事業を展開している企業であり、女性が主体となるのは当然の帰結だ。女性の活躍が非常に有効であることを物語っている。
ちなみに、情報・通信業からランクインしている11位のボルテージは女性向け恋愛ドラマアプリなどを展開、19位のアイスタイルは20~30代女性向けの美容関連サイトや化粧品専門ECサイトを運営する企業だ。
では、ここで業種ごとの女性管理職比率を全体で見てみよう。次の表は『CSR企業総覧』2019年版に情報掲載のある1501社のうち、女性管理職比率を開示している1279社を33業種に分類したものだ。
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