メタプラネットの株価が20円から1800円へ「爆騰」!。ビットコイン関連株が持つリターンとリスク

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ビットコインとチャートのイメージCG
ビットコイン上昇につられ、ビットコインに投資する日本のメタプラネット社の株価も、1年3カ月で90倍超に爆騰した(写真:ヨーグル / PIXTA)
金(ゴールド)と暗号資産(デジタルゴールド)が今、注目されている。金は今年2025年4月にニューヨーク金先物価格が1トロイオンス3500ドル台、暗号資産の代表格であるビットコインは5月に1BTC11万ドル台の史上最高値を更新した。
コロナ禍の財政支出拡大で世界的なインフレが進み、ウクライナや中東情勢など地政学リスクも高まっている。現金の価値が目減りする中、金や暗号資産は資産ポートフォリオを防衛するため、株や債券に次ぐ、第3の選択肢として有力なのだ。
週刊東洋経済7月5日号(6月30日・月曜発売)の特集は『今こそ知りたい「金」「暗号資産」』。金や暗号資産の価格が高騰する背景から、株式市場で注目されるビットコイン関連株、金の歴史、さらには業界キーマンへの単独インタビューまで、幅広くかつ網羅的に取り上げた。
週刊東洋経済 2025年7/5号(今こそ知りたい「金」「暗号資産」)[雑誌]
週刊東洋経済 2025年7月5日号(6月30日・月曜発売」の特集『今こそ知りたい「金」「暗号資産」』。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

日本国内でも事業会社が暗号資産を資産として保有する動きが顕在化している。最も注目を集めているのが、東証スタンダード上場のメタプラネット(証券コード:3350)だ。

もともと同社はホテル運営が専業だった。それが2024年4月、ビットコインを主要な準備資産とする方針を打ち出し、財務基盤強化とインフレ対策を目的に長期保有へと踏み切った。ビットコインの購入資金は社債や新株予約権の発行によって段階的に調達。調達先としてEVOファンドの名前が挙がる。

2025年6月26日時点での累計保有量は1万2345BTC(取得総額約1756億円、平均購入価格約1423万円)に達している。

これはエルサルバドル政府の準備保有量をも優に上回る水準。同社は日本で唯一の“ビットコイントレジャリー企業”として独自のポジションを築いている。

同様な戦略は、世界最大のビットコイン保有企業として知られる米マイクロストラテジー(現ストラテジー)の投資手法に類似しており、メタプラネットは”日本版マイクロストラテジー”とも称される。

株価は1年3カ月で90倍超と驚異的高騰

株価の推移も同社の戦略が市場で大きな注目を浴びていることを示す。

2024年4月に20円前後だった株価は、ビットコイン戦略を開始してから右肩上がりに上昇し、2025年5月20日に40倍近い783円まで上昇。この6月16日にはさらに1895円と、1年3カ月で90倍超に高騰している。その背景には、2024年以降のビットコインの価格上昇があり、まさにビットコイン関連株の象徴だ。

メタプラネットは「555ミリオン計画」を掲げており、2027年末に21万BTCを保有し、ビットコインの発行上限である1%を握り、”1%クラブ入り”しようともくろむ。

次ページメタプラネットに続くのは、リミックスポイントと・・・
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