社会貢献に多くの金額を支出している企業はどこか。
『CSR企業総覧(ESG編)』2019年版掲載の社会貢献活動支出額のデータを使い、支出額と経常利益に対する支出比率のランキングを作成した。
なお、詳細のランキングは4月15日に発売した『CSR企業白書』2019年版に掲載しているのでこちらもご覧いただきたい。
まず、2017年度の社会貢献支出額のランキングから見ていこう。
トップは6年連続のトヨタ自動車で243.7億円。
2015年度253.8億円、2016年度292.4億円と2位以下を大きく引き離す。
同社は「ステークホルダーの笑顔のために」を基本に本業での貢献だけでなくさまざまな社会貢献活動に取り組んでいる。
1位はトヨタ自動車、2位にホンダがランクイン
例えば、1975年に開始し参加者が累計26.8万人となった幼児向け交通安全教室「トヨタセーフティスクール」。若手アーティスト支援を目的として地域住民や福祉施設の人々を招待し東京本社のロビーやトヨタ博物館で開催する「トヨタロビーコンサート」。
全国トヨタ販売店と協力して行う小学校への「クルマ」を題材にした出前授業「トヨタ原体験プログラム」。「自動車文化」や「ものづくり文化」継承のために運営する「トヨタ鞍ヶ池記念館」「トヨタ博物館」「トヨタ産業技術記念館」など多くの活動を行っている。
ほかにも公募制の「トヨタ環境活動助成プロジェクト」でNGO・NPOの生物多様性などのプロジェクト支援や「トヨタ白川郷自然學校」「トヨタの森」の運営、世界各地での温暖化防止等の環境保護活動といった環境面の取り組みも多岐にわたる。
東北ではトヨタ自動車東日本でのコンパクトカーの製造、トヨタ東日本学園での人材育成、スマートグリッド技術を活用した農商工連携事業など本業を絡めた東日本大震災の復興支援活動にも積極的だ。
2位はホンダの74.2億円。地域自治体と協力しながら全国の砂浜を清掃する「Hondaビーチクリーン活動」「高等専門学校ロボットコンテスト」の活動支援、「TOMODACHIイニシアチブ」を通じて日米の学生が文化交流を体験する機会提供など幅広く取り組んでいる。
インド南部で零細漁民を対象にマイクロファイナンスなどを活用した「小型ボート用ロングテールエンジンセット」の普及を推進。日本から漁業の専門家を派遣し、現地に適した漁法と管理漁業の指導も行い、途上国の持続可能な成長への働きかけも行っている。
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