テレビ局をやめた僕が全く後悔していない理由

福原伸治「メディアの景色を変えたい」

情報の発信源として動画サイトやSNSは今や当たり前となったが、これからのメディアはどう変わっていくのだろうか(写真:Tero Vesalainen/iStock)
フジテレビ時代に先鋭的な番組を数多く手がけ、またネット時代に対応したニュースメディア「ホウドウキョク」を立ち上げるなど、つねに「テレビの外側」と積極的に対峙してきた福原伸治氏。現在はバズフィードジャパンの動画統括責任者として、ネットの世界から新しいテレビの形を作るべく奮闘している。

直属の上司はひとまわり下のアメリカ人。僕のチームのスタッフは3分の2が女性で、フランス国籍の女性とメキシコ国籍の女性とインド国籍の女性がいて、半分以上が英語を流暢に話す。この原稿を書いている間にも、シンガポールとつないで英語のビデオ会議。チンプンカンプン。そして半数近くが20代。50代なんて社内に僕だけ。

それは今の僕がいる場所。そしてそんな場所で、とてもエキサイティングで、とてもチャレンジングな毎日を過ごしている。

カタカナが多い文章になるのは申し訳ないが、ほぼ外資系でもあるのでカタカナを使うことが格段に増えた。用語を覚えるのも大変。そして何より放送局とはカルチャーがまるで違うので、そろそろ1年になるがまだまだ慣れたとは言い難い。

ここはアメリカに本拠地があるネットメディア、BuzzFeedの日本版。僕は今ここで、その動画部門のヘッドとして動画全般を統括担当している。

メディア激変の時代に新しいことをしたかった

僕は1986年フジテレビに入社以来、ずっと番組の制作現場に関わってきた。入社直後こそ編成だが、その後ずっと制作の部署でコンテンツの制作をしてきた。

『GALAC』2019年4月号の特集は「新時代の放送人キャリア」。本記事は同特集からの転載です(上の雑誌表紙画像をクリックするとブックウォーカーのページにジャンプします)

ゴールデンの情報番組からドキュメント番組、深夜の科学番組、早朝の子ども番組、ゴールデンのバラエティ番組、朝の情報番組、ドラマや歌番組、クイズなどあらゆるジャンルの番組。おそらく作れないものはないのでは、という自負もある。

あと新しいジャンルや演出は人一倍やってきたと思っている。とくにCGやインタラクティブといったジャンルは、テレビにおけるパイオニアの1人だとも思っている。テレビの歴史年表があったら片隅に載りそうな番組も作ってきたつもりだ。

「テレビの外部」を、積極的に「テレビの内部」に取り込んできたつもりでもある。インターネットの仕事も、テレビの人間としては積極的に取り組んできた。たぶんテレビの人間のなかでは最もインターネットに関わってきた1人だと思っている。

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