千葉湾岸で勃発!苛烈なSC集客合戦 勝つのはイオンモールか?ららぽーとか?

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この新旗艦モールの強みは、ただ単にモノを売るだけではなく、さまざまな体験を来場客に提供する「コト消費」に軸足を置いている点。参加型のエンターテインメント・テナントを集客の目玉に位置づけ、これらの施設に大きく面積を割いているのだ。

たとえば、主力棟となるグランドモールの3階には、吉本興業が運営する「よしもと幕張イオンモール劇場」がある。お笑い芸人のライブはもちろん、芸人と一緒に楽しめるワークショップなども開催する。(関連記事:「よしもと+イオンでエンタメはどう変わる?」

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航空関連の職業を体験できるブース(撮影:尾形文繁)

ほかにも、スポーツ関連の専門店を集めたアクティブモール内には、テニスコートやフットサル場、ボルタリング施設などが入り、スクールも開く。

家族3代をターゲットにしたファミリーモールには、職業体験ができるテーマパーク「カンドゥー」、仮面ライダーなど東映の歴代特撮ヒーローとアトラクションを楽しめる「東映ヒーローワールド」など、親子で体験できるテナントが盛りだくさんだ。

「モノ余りの時代だからこそ、行って楽しく、また来たくなるような場所を提供する」(イオンモールの岡崎双一社長)。“モノ”ではなく“コト”を売ることで、近年拡大著しいネット通販に対抗。年間来場客数3500万人を目指す。

ららぽーとはファッションに磨き

一方、迎え撃つ側のららぽーとTOKYO-BAYも、手をこまねいていたわけではない。イオンモール幕張新都心の開業1カ月前、3館あるうちの西館をリニューアル。神奈川県地盤の低価格スーパー「ロピア」や子供に人気の「ポケモンセンター」などを誘致し、一足先に日常遣いの買い物客や親子連れの囲い込みに動いた。

さらに、2014年夏までに主力の南館を中心とした大規模リニューアルの準備も進めている。「SHIPS」の新業態をはじめとした最新セレクトショップや「ZARA HOME」など海外ブランドを新たに導入するなど、およそ4分の1のテナントを入れ替える。得意とする20~30代向けのファッションに一層磨きをかけるのが狙いだ。

三井不動産の青柳雄久・商業施設運用部長は「われわれは関東全域から集客できている。(イオンモール幕張新都心の開業によって)千葉県の湾岸エリア全体で相乗効果が生まれる」と語る。一連の大規模リニューアルで打てる手は打ったという自信の表れだろうか。今後は、現状2500万人の年間来場客数をさらに引き上げ、全館の改装終了後にはピーク時の653億円(2008年)を上回る年商700億円を目指す。

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