登校でじんましんが出る息子が見つけた居場所 その子にあう場所はきっとある
「行きしぶりになったら、力ずくで学校へ連れて行っても無理なものは絶対に無理! 親もすぐ気持ちを切り替えたほうがいい」。
そう話してくれたのは、幼稚園時代のママ友が紹介してくれた不登校の子を持つ先輩ママです。
小学校1年生のときから5年生まで親子の格闘を続け、5年間かけてやっと「無理なものは無理だ」と悟ったと言う彼女は、「学校へ行く行かないで親子が揉めるより、平日の空いている時間に映画館や博物館に行けるメリットを享受したほうがいいよ」。そう話してくれました。
説得力があった先輩ママの言葉
子どもが四六時中、家にいると自分も疲れてしまうので、母親と子どもが離れられる時間をつくったほうがよいこと。子どもには学校とはまったくちがう場所に居場所をつくってあげたほうが、本人もラクになること。
彼女の一言ひとことに重みと説得力がありました。「最近はフリースクールも定員がいっぱいのところが多いから、考えているなら早めに動いたほうがいいと思う」。
彼女の言葉に背中を押された私は、体にサインが出るほどつらい子に無理をさせてまで学校に行かせるのではなく、この子に合った居場所を探そうと決断。学校には行かない選択をしました。
フリースクールを見学するまでは、親子で博物館に出かけたり、家で本を読んだり、アクティブラーニングの学習塾で授業に参加したり。そういうとき、チー坊の目はいつもキラキラと輝いていました。チー坊は学校に行きたくないだけで、学びたくないわけではないのです。
せっかくなら、チー坊にあった学びを提供してくれるフリースクールを探そう。最初に体験したのは、探求型の学びが特長のフリースクールです。でも、そこはチー坊に合っていなかったようで、見学の途中で「もう帰る」と言われ、先方からもやんわりとほかを探したほうがいいと言われてしまいます。
チー坊が行けるフリースクールはないのかも……。そう思うと涙があふれ出しました。
次に見学したフリースクールは、発達に個性のある子でもウエルカムで、「みんなちがっていい」というのがポリシーです。子どもたちもそれを当たり前のように受けいれて生活していて、先生は子どもの興味に沿った授業を展開してくれます。
授業を体験した息子も「ここに行きたい」と即決。自宅からは電車を乗り継ぎ、片道1時間半の道のりですが、小学校1年生の6月の後半からはこのフリースクールに通うようになり、現在に至ります。