地獄のような「読書感想文」をクリアする方法 細かに段階を踏めば、苦手意識は変えられる

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読書感想文、作文、要約問題は、いずれも「書く」という作業です。この「書く」という作業は、実は多くの人にとって非常にハードルが高い作業といえるのです。そのハードルが高い作業を“いきなり、やらせようとしている”ことに、そもそも無理があります。

英語でもよく言われる4技能というものがあります。「読む」「聞く」「話す」「書く」の4ですが、国語でも同様に、この4技能があります。普段、母国語の日本語を話したり、聞いたりしていると意識をしませんが、人間は、生まれてからどのようなプロセスでこの4技能を習得してきたのかを考えると、読書感想文の対策と方法が見えてくるのです。

人間は、生まれてまず「聞く」ということから始まります。次に、「話す」ようになります。そして、文字を知り「読む」ことができるようになります。そして最後に「書く」ことができるようになるのです。

つまり、成長段階に照らし合わせると「聞く」→「話す」→「読む」→「書く」という順番で技能を習得してきました。では、読書感想文はどの部分をさせているでしょうか。後半2つの「読む→書く」です。つまり、子どもにとって実行ハードルが高い「読む、書く」という作業を、いきなりやらせるのですから大変になるのです。大人でも「リポートを提出せよ」と言われたらハードルの高さを感じませんか。

そこで、です。読書感想文を書けるようになるためには、この4つの中でも実行ハードルが低いことから始めていきます。つまり、「話す」から始めるのです。

全部一気に読まず、章の単位で読んでみよう

読書感想文ですから、初めは本を読まなくてはいけません。この「読む」も本来は実行ハードルが高いので、本当は本の読み聞かせから入るといいのですが、文章が短いならまだしも、さすがに文学作品の読み聞かせは難しいことでしょう。

そこで初めから本のすべてを読まず、いくつかに分割して読ませていきます。第1章とか第2章という感じです。例えば、第1章を読み終わったら、次のような会話をしていきます。

親:「この話の中で印象に残っていることって何?」

子:「ん〜、主人公が大変な状況になったことかな」

親:「そうなんだ〜。どう大変だったの?」

子:「友達に〇〇〇〇という嫌なことをされたんだよ」

親:「そんな嫌なことをされたんだ〜。つらいよね、それは」

子:「普通、あんな言い方しないよね」

親:「あなたも、それに似たようなことない?」

子:「あるかも。親友の○○くんから嫌なこと言われたことある」

親:「その時、どんな気持ちだった〜?」

子:「○○くんのこと嫌いになりそうだったよ」

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