ディズニープリンセスが炎上しない深いワケ

「女性の描き方」がいま企業に問われている

今、世界のジェンダー感覚はどのようになっているのか(撮影:梅谷秀司)
女性像の描き方が問題となり、昨今ジェンダー炎上する企業CMが後を絶たない。フリージャーナリストの治部れんげさんは、著書『炎上しない企業情報発信~ジェンダーはビジネスの新教養である~』で、女性を描くなら参考にすべきはディズニーのプリンセス映画だと記した。
前回(「中川淳一郞『Webは過激表現OKは大間違いだ』」)に引き続き、今回も治部さんの大学時代の同級生でネット編集者の中川淳一郎さんをゲストに迎え、男女間でジェンダー問題をフランクに話し合う。ディズニー・プリンセス映画はなぜ炎上しないのか。日本国内でジェンダー問題をうまく描いた企業の好例はあるのか。お2人に話を聞いた。

第1回(「日本は『セクハラ炎上』にあまりにも無頓着だ」
第2回(中川淳一郞『Webは過激表現OKは大間違いだ』

国際会議ではセクハラも賄賂の一形態に数えられる

――前々回、前回と日本国内のセクハラ感覚、ジェンダー炎上広告について伺いました。少し目を広げて、今、世界のジェンダー感覚がどのようになっているのか教えていただけますか?

治部:今年アルゼンチンで行われたG20で、「腐敗防止においてジェンダーが重要な理由」というテーマで共同声明を出すグループがありました。簡単に言えば、「セクハラも賄賂の一種」という内容で、国際的な議論の場では、今年あたりからそうした認識が広がりつつあります。

通常、賄賂といえば途上国の役人を買収して便宜を図ってもらう……というイメージが強いですが、セクハラもその一種となると、日本企業も相当まずい状況と言えます。

こうした国際感覚があれば、日本の性行為を連想させるような炎上企業CMがダメなのは明らかではないかと思います。

中川:そういう「国際感覚があればダメだとわかる」という指摘を、ネットの風潮だと「ポリコレ棒でぶったたかれる」というじゃない? 治部さんは、そういう風潮をどう思う?(※ポリコレ棒=ポリティカル・コレクトネスのこと。年齢・職業・性別・宗教・人種などで差別・偏見を受けることのない言葉や用語)

治部:それはねえ、「勝手に一生言っていてください」って感じかな(笑)。「ポリコレ棒でぶったたかれる」という人は、どんな社会にも一定数いると思うんです。それがアメリカだろうが、ヨーロッパだろうが。怪しげな人が大統領になったりしますからね。

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