プログラミング玩具にサンタが群がる事情 子どもが喜ぶクリスマスプレゼント最新動向
クリスマスまで1カ月を切り、玩具業界は「クリスマス商戦」に突入しつつある。日本玩具協会によると、2017年度の玩具分野の国内市場規模は約8000億円だった。このうち、クリスマスと正月の売り上げが年間売り上げの約4割を占めるだけあり、クリスマス前までに玩具メーカーの「本命」というべき商品が多数投入される。
玩具業界はトレンドに非常に敏感で、その年の流行や新技術にいち早く着目した商品開発を行っている。たとえば、VRを扱った玩具がその一例だ。「VR元年」と呼ばれたのは2016年だが、その前年である2015年春に開催された「東京おもちゃショー」で、すでに子ども向けにアレンジされたVR商品が出展されていた。
それでは、2018年はどのようなジャンルに注力しているのか。クリスマス商戦向けに発表された新商品から、今年のおもちゃトレンドを見ていこう。
次期学習指導要領を反映したおもちゃが続々と登場
2018年の玩具業界において、1つ目のキーワードとなるのが「プログラミング」、そして「STEM」(科学・テクノロジー・工学・数学)だ。これには、2020年度から実施される「次期学習指導要領」によって始まる小学校でのプログラミング必修化の影響が大きい。プログラミング教育の必要性の声が高まるなか、幼児や低学年からでもプログラミングを学べる玩具や知育教材が多数登場した。
特に、プログラミング教材の低年齢化が進んでいるのが、近年の傾向だ。学研ステイフルが今年発売したSTEM教材「カードでピピッと はじめてのプログラミングカー」は、3歳から楽しめる国内発のプログラミング学習玩具として話題を呼んだ。
「まえ」「ひだり」「ヘッドライト」「クラクション」といった命令が書かれた「めいれいタグ」を読み込ませると、くるま型ロボットがその命令どおりに動く仕組みだ。付属のマップを使い、目的地まで「くるま」を動かすには、めいれいタグをどのように組み合わせればいいのか考える。パソコンやタブレットは不要な「アンプラグド・プログラミング」と呼ばれる学習方法で、幼児でも課題解決に向けて筋道を立てて論理的に考える力を養うことを目的としている。
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