偏差値重視の親が知らない「食える力」の教育 2020年、教育界の「関ヶ原の戦い」が勃発する
「よし、できた!動かしてみよう」
1月のある土曜日、東京・渋谷にある子ども向けのIT・ものづくりの教室『LITALICO(リタリコ)ワンダー』に、HONZ代表の成毛眞氏が訪れていた。
子どもたちが操作していたのは、レゴと米マサチューセッツ工科大学とが共同開発した教育ツール「マインドストーム」。まずはレゴブロックを組み立て、その動作をパソコンでプログラミング。角材の上を平行移動するなど、ロボットの複雑な動きを実現させていた。
最大の変化はセンター入試廃止
リタリコの長谷川敦弥社長が「テクノロジーの分野では、自分ができないことをやってのける子を親が尊敬するようになる」と話すと、成毛氏は「教育という言葉をもう変えるべきなのかも。教え込むのではなく、個性や才能を引き出す。教室と呼ぶのもやめて、学習の場、略して学場とかね」と返した。
今、リタリコのようなロボット・プログラミング塾が盛況だ。背景にあるのは、子どものころから今後社会で必要になるスキルを身につけさせたいという親の気持ちである。その熱は今後高まりそうだ。2020年度から小学校でプログラミング授業が必修化されるからである。
「英語なら何とかなるが、プログラミングはいっさい習ったことがない。どうすればいいのか」(都内の小学校教師)。教育現場からは不安の声が挙がるが、時流に合わせて教育内容が変化していくのは当然である。
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