殺処分ゼロに必要なのは愛でなくシステムだ 保護猫を救う新事業に密着
保護猫を救う取り組みのひとつ、『保護猫譲渡会』に週刊女性が密着。ここからは、譲渡会の様子をお伝えしたい。
保護猫譲渡会に密着
埼玉県川口市にあるホームセンター。園芸用品や季節の花々が並ぶ敷地内の一角に、黄色の車が駐車している。各地で移動譲渡を行う東京キャットガーディアンの『幸せの黄色い車』だ。
車の周りのテントでは、オリジナルのカレンダーやトートバッグ、缶バッジのほか、キャットフードや猫砂も販売されている。
車の側面には、猫たちが入ったケージを展示。この日は、約10頭の子猫が連れてこられていた。ケージのアクリル板には、その猫の性別、色柄、収容日、推定月数、手術日がそれぞれ表示されている。
「ケージ内は温度調節がされていて、外の音も聞こえないようになっています」
そうスタッフの村上晃清さんが説明してくれた。
家族連れやカップルが立ち寄っては「見て、可愛い!」と声を上げる。
ここで猫にひと目惚れしたら、面談、引き取りもできるのだろうか。
「ホームページにある『里親さんの条件』を読んで申し込んでもらえば、面談できます」(村上さん)
この日は、事前申し込みしていた里親希望者の面談に立ち会うことができた。
川口市で生まれ育ったという市内在住の20代夫婦。マンション住まいで「ペット可」が明記された契約書も持参して来場した。村上さんがさまざまな質問をして、2人がそれに答えていく。聞くと、それぞれ実家で猫を飼っていたために、どうしても欲しくなったのだという。