どこの職場にもいる、「働かないオジサン」――若手社員の不満が集中する彼らは、なぜ働かなくなってしまったのか? 「どこの職場にもいる」ということは、何か構造的な問題が隠れているのではないか? ベストセラー『人事部は見ている。』の筆者が、日本の職場が抱える問題に鋭く迫る。
「働かないオジサン」は、若手社員の大事なケーススタディ
「働かないオジサン」は、若手社員から人格を否定するかのごとく語られがちである。しかし、彼らにも彼らなりの正義があり、そうならざるをえなかった理由もある。
だから、対応策を考えるためには、じっくりと彼らの仕事ぶりや働きぶりを観察することが必要だ。彼らが、どういう意図と論理で行動しているのかがわかれば、対応策が見えてくる。
さらに言うと、第1回でも説明したとおり、「働かないオジサン」は個人の資質の問題というより、構造的な問題である可能性が高い。となれば、彼らは若手社員の十数年後の未来でもある。「自分もいつか、ああなるかもしれない」と思っていたほうがいいだろう。
だから、批判的な眼だけで見るのではなく、目の前にいる確かで身近なケーススタディとして、自分の今後を考える際の大切な材料とすべきなのである。
それでは、「働かないオジサン」をいくつかのタイプに分けて、その対処法を述べてみる。まずは、全体の中で数は少ないが、目立つタイプから紹介していこう。
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