息の詰まる職場・職場の閉塞感はどこからやってくるのか?(第4回)--ポスト団塊世代の閉塞感

息の詰まる職場・職場の閉塞感はどこからやってくるのか?(第4回)--ポスト団塊世代の閉塞感

本稿では、「ポスト団塊世代」と呼ばれる50歳代半ばから50歳代後半の年代層を取り上げたい。ポスト団塊世代は、会社の中では社員の年齢ピラミッドの最上層に位置するが、団塊世代とバブル世代に挟まれた「谷間」の年代であり、人数比率は他の年代層に比べて少ない。

団塊世代が2007~09年にかけて大量に退職したことで、中高年層の肥大化によるポスト不足や人件費の上昇といった問題はひとまず落ち着いたという会社は少なくない。そのため、会社の中高年層への風当たりは一時期に比べて弱まってきているようだ。このような中で、ポスト団塊世代は何を考え、どのような気持ちで定年を迎えようとしているのだろうか。A社の事例を紹介しよう。

会社がどのくらい駄目になっていくのか見てみたかった

不動産販売会社のA社は、マンション分譲では業界上位のシェアを維持していたが、バブル崩壊により多額の含み損を抱え財務体質が急速に悪化した。1995年には同社で初めて希望退職者の募集を行ったが、経営悪化に歯止めがかからず、3年後に再度希望退職を募った経緯がある。

その後も、肥大した中高年層の問題は経営の足かせとなっており、定年前の自発的な退職を優遇する「転進チャレンジ支援制度」を恒常的に実施している。

A社のシニア人材活用室の山岡室長(仮名)によると、この転進支援制度は「実質的にあまり機能していない」という。「景気がよかった頃でも申請する人は毎年5人くらいで、その半数以上は就職先がすでに決まっている人でした。でも、リーマンショック後はぱったり申請が来なくなりましたね」。

シニア人材活用室は、転進支援制度に関する社員からの問い合わせに対応したり、退職優遇条件について社内説明会を実施することが主な業務である。室長の山岡は今年57歳。部下はいない。今のポストに就いてもう5年になるという。

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