世界が「孤独の弊害」に大騒ぎしているワケ

イギリス孤独男性の生きがい創出作戦とは?

「孤独担当大臣」のトレイシー・クラウチさん(筆者撮影)

「孤独はわれわれが直面する最も重要な健康問題です」

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イギリスの「孤独担当大臣」トレイシー・クラウチさんは、壇上で聴衆にこう呼びかけた。ロンドンで10月9日に開かれた「孤独についてのコンファレンス」での一場面だ。

今、世界では、「孤独」が健康を阻害する「現代の伝染病」として、大きな話題になっており、対策に向けた機運が盛り上がっている(昨日発売の『週刊東洋経済』の特集も「『孤独』という病」だ)。世界各国の自治体関係者や学者、NGO、メディアなどが集い、どのように「孤独」問題に向き合い、解決していけばいいのかを話し合うこのコンファレンスの模様をリポートし、孤独対策先進国イギリスの驚くべき先進的取り組みをご紹介したい。

「孤独」の定義とは?

その前に改めて、「孤独」という言葉の定義について触れておこう。

いろいろな解釈がされる言葉ではあるが、世界で問題になっているのは英語の「ロンリネス(Loneliness)」にあたる「孤独」だ。「孤児」のように、誰も頼る人がおらず、「不安で寂しい」という主観的な気持ちを指す。1人の時間を楽しむ「ソリチュード(Solitude)」とは異なるものだ。

未婚であるとか、物理的に1人であるとかといったことは一切関係がなく、自分が理想とする人間関係と、現実の人間関係との間に大きな乖離があるかどうかが判断基準だ。つまり、求める質と量の人間関係を築けているかということに尽き、「1人でハッピー」という人は、そもそも上記の「孤独」という概念には当てはまらないし、本人が満足しているのであればそれでいい。

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