ドコモは「三河屋」のようなサービスを目指す 加藤薫社長にスマホ時代の新戦略を聞いた

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ライバルへのユーザー流出が続き、長年、独り負け状態と言われたドコモ。しかし、iPhone5s、5cを発売して1カ月以上が経過すると、10月のユーザー流出数は前月より大幅に改善。回復の兆しも見え始めている。加藤薰社長に現状認識と今後の戦略について聞いた(週刊東洋経済11月23日号特集「6000万ガラケーユーザーのためのスマホ選び」参照)。

――10月のMNP(番号持ち運び制度)によるユーザー流出数が大幅に改善しました。

まだまだ満足できる数字ではない。9月はiPhoneの販売台数が少なく、他社の攻勢もあって大幅な純減となってしまった。ただ、そうした厳しい状況が続く中でも10月の数値が改善したのは、社員やスタッフのおかげだと思っている。iPhoneは10月末にようやくドコモショップ全店で販売できるようになったが、11月いっぱいは在庫が潤沢にある状況にはならず、効率的に売るのは難しい。やはり、本当の勝負は12月の年末商戦になる。

これまで、課題はMNPの数値の改善と言ってきたが、MNPは契約数の多い会社から流出しやすい仕組みなので、これをできるだけ少なくしたい。それと同時に、サービスを充実させていくことが次の課題だ。

ユーザーの1日に寄り添うサービス

――サービスでは「スマートライフのパートナー」というキーワードを掲げていますが、具体的には?

スマホを活用すれば、生活の中でコンテンツを楽しんだり、さまざまな面でサポートできることがある。朝起きてから夜寝るまで、ユーザーの1日の生活に寄り添ったサービスを提供したい。

これまでのドコモは、デジタルコンテンツを供給するパートナー企業とユーザーをつなぐプラットフォーマーだった。だが、今はドコモが自らコンテンツを提供している。まずはデジタルコンテンツからスタートし、ビデオやミュージック、アニメなどのサービスを提供してきた。従来のガラケーの時代もやってきたので、グレードアップしてスマホに対応させている。

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