ハーバードの名物授業が“世代交代”する? エリートたちに義務化された“スタートアップ実習”

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ハーバード生たちはなぜ、全員がスタートアップを体験するのか(写真は、スタートアップ実習で創業した「HourlyNerd」のチームメンバー)

ハーバードビジネススクール(HBS)の授業の特徴は何か? そう問うと、多くの関係者は、実際に起きた事例を基に学ぶ「ケースメソッド」であると答えるだろう。

ハーバードのケースメソッドは、約1世紀の年月をかけて磨かれたもの。日々、授業を受ける私にとっても、そこから学ぶものは大きい。多くの学生にとって、HBSに入学してよかったと思える瞬間のひとつだろう。

一方、2011年以降、HBSにはもうひとつ、大きな学びの「柱」ができつつある。それが、1年間を通じて、実習しながら学ぶFIELDと呼ばれる授業。いくつかのパーツによって構成されるFIELDだが、その集大成が「スタートアップ実習」だ。

卒業後、金融機関や大企業で活躍するイメージも強いHBSの学生たちが、なぜ今、スタートアップなのか? 今回の記事ではそこに迫ってみたい。

900人全員が起業

「君のマーケティングスキルが必要だ。僕たちのチームに入ってほしい」「ニューヨークの不動産業界に詳しい人を探しているんだけど、誰か紹介してくれない?」

近年、年末のキャンパスでは、こんな会話が繰り広げられている。年明けから始まる「スタートアップ実習」に向けて、共同で起業するパートナーを探しているのだ。この授業は必須科目で、1年生900人全員が必ず参加。1チーム6人だから、学校全体で150もの新ビジネスが生まれることになる。

各チームには、起業資金として一律5000ドルが与えられ、中間発表の結果次第では、さらに2500ドルが加算される。製品やサービスの試作版を作り、ビジネスモデルを検証するには十分な資金だ。授業終了後は、知的財産はすべて学生が引き継ぐことができ、そのままビジネスを続けることもできる。

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