GAFA以降のゲームルールにどう立ち向かうか 彼らの目指すもの、つまるところ金儲け
そうした中で、本書のテーマは、大きく分けて以下の3つである。
2. GAFAは世界をどう支配し、どう創り変えたのか?
3. GAFAが創り変えた世界で、私たちはどう生きるのか?
これらをもう少し丁寧に説明すると、本書の第1章「GAFA-世界を創り変えた四騎士」には、以下のように書かれている。
GAFAは、過去20年間、人類に対して、歴史上かつてないほどの喜び、つながり、繁栄、発明をもたらしてきた。その製品やサービスは互いにつながり合い、何十億もの人々の生活を支えている。ポケットサイズのスーパーコンピュータをつくったのも、発展途上国にインターネットを持ち込んだのも、地球の詳細な地図をつくっているのもGAFAであり、その生み出した富は、その株式を保有している世界中の何百万という家計を潤している。
他方、私たちはGAFAが必ずしも善良な企業ではないと知りつつ、情報を公開しプライバシーへの侵入を許している。メディアはGAFAの経営者をヒーローに祭り上げ、無限の資金ととびきり優秀な人材が世界中から集まり、その結果、GAFAはあらゆる競争相手を粉砕できる力を手にしている。
GAFAは人類を幸せに導くのか
果たしてGAFAは人類を幸せに導くのか、それともその逆なのか? GAFAはどうやってこれほどの力を手に入れたのか? 感情を持たない営利企業がなぜ人間心理の奥深くにまで食い込めたのか? 企業でありながら企業の存在と能力の限界を押し広げるまでに至ったのはなぜなのか? その未曾有のスケールと影響力は、将来のビジネスとグローバル経済にどのような意味を持つのか?
こうした数々の疑問に対して答えてくれるのが、本書の著者スコット・ギャロウェイ氏である。同氏は、多様なバックグラウンドを持つ大学教授である。シリアル・アントレプレナー(連続起業家)として9つの会社を起業し、ニューヨークタイムズなどの役員も歴任。ニューヨーク大学経営大学院ではマーケティング論、ブランド戦略を教えていて、2012年には、「世界最高のビジネススクール教授50人」に選出された。
Youtubeで公開している動画「Winners & Losers」は数百万回の再生を誇るほか、TEDの”How Amazon, Apple, Facebook and Google manipulate our emotions”は200万回以上閲覧されている。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら