GAFAの躍進を支えるリバタリアン思想の正体 自由至上主義者のユートピアが現出した
「少数の支配者と多数の農奴が生きる世界」
アメリカの四大テクノロジー企業の光と影を、ニューヨーク大学のビジネススクール教授が書いた『the four GAFA - 四騎士が創り変えた世界』(原題:the four: The Hidden DNA of Amazon, Apple, Facebook, and Google)が話題を呼んでいる。そのタイトルどおり、本書では、これら四強の本質と、彼らがどのようにビジネスや暮らしを一変させてきたかが解き明かされている。
いまやグーグルで検索するとき、「この答えは誰がどうやって決めているの?」とか、「自分の本性がバレないだろうか?」など立ち止まることはほぼない。どこかの天才が、客観的なアルゴリズムによって最も正しい答えに導いてくれると信じて疑うことはない。
アマゾンのレビューで数百人ものレビューアーが良いと言うならきっと良い商品だろうし、アップルの最新端末は、他社製品は言うにおよばず、1年前の機種よりいいに決まっており、フェイスブック・メッセンジャーのない日々の通信も考えられない。
典型的とは言えなくても、ある程度、現代都市でスマホを持っている読者なら心あたりがあるのではないだろうか。
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