プライドが人一倍高い人のサバイバル術

「負けるのが嫌い」な人はどう生きていけばいいのか

獣や魚がどうなのかは知らない。だが古今東西、老若男女、人が悩み、迷うのは確か。“戦う哲学者”中島義道氏が開く人生相談道場に“同情”はない。ここにあるのは、感受性においてつねにマイノリティに属してきた中島氏が、壮絶な人生経験を通じて得た、ごまかしも容赦もない「ほんとうのこと」のみ。“みんな”の生きている無難な世界とは違う哲学の世界からの助言に、開眼するも、絶望するも、あなた次第である。

※中島義道氏への人生相談はこちらから

【VOL.6】私は32歳独身の女です。
今まで誰とも付き合ったことがありません。
容姿は中くらいだと思います。
私は自分が決して天才ではないことは承知していますが、 なぜかプライドが人一倍高く、 高校は地元で1番の高校に入学したものの、 身の丈に合っていない大学ばかり受験し、 結局、2浪して東京の国立大学に入学いたしました。 プライドが高い私は、経過こそ自慢できるものではありませんが、 結果にはそこそこ満足致しました。
大学時代は好きな人がいたものの、 恋人はできませんでした。 自信がないのにプライドが高いため、 自分から告白なんてできませんでした。 また、ネットで知り合った男性と2回会ったことがありましたが、 会う前はとても親しくしてくれた方たちも、 会ったとたん音信不通になりました。
そのとき、あらためて自分は魅力的ではないと確信しました。
その後、就職しましたが、 やはり自分はプライドが高いので、 超一流企業ばかり受け、すべて落ち、 結局、外資系金融に就職いたしました。 就職に関しても、経過は悲惨なものでしたが、 一応、外資系ということでそこそこ満足致しました。 しかし、職場が合わず、すぐに辞め転職いたしました。
その頃には世間では結婚を考える年齢になっていましたが、 大学時代の自分の容姿に対するトラウマと、 自分のプライドを維持させるため、 難関な資格を目指して、キャリアウーマンとして生きていけば、 周りの同情も受けず、 かつ恋愛して結婚しないことも正当化されると思いました。
しかし、やはり私は頭が悪く、 すぐに資格に合格することができず、 この年になって合格できるかできないかのラインに立つことができました。 ですが、世間は厳しく、 私を受け入れてくれる企業は少ないのです。
プライベートの時間を捨てて、 資格取得に励んだのに、それを糧に生きていけないかもしれない。 今、このような現実に直面し、毎日吐きそうなくらいつらいです。
こんな自分で両親に申し訳ないです。
結婚もできない、いい仕事にもついていない。 私の人生は一体なんだったんだと毎日思っています。
最近は生きているのがつらくて仕方がありません。
何かお話を伺えたら幸いです。 よろしくお願いします。

今回のご相談は、前々回のものととてもよく似ています。つまり、プライドが高くて他人に評価される職業や地位に就きたいのだが、(今のところ)うまくいかない。どうしたらいいのか、とまとめられる。こうした相談は、私が主宰している「哲学塾」に参加している若い人々にも多いですね。相談内容にも「プライド」という文字が5回も出てきて、本当に「プライド」さえなくなれば、どんなに安泰な人生が待っているのかと思われますが、当の本人はそれだけはできない。

次ページ「プライドを捨てろ」などとは軽く言えない
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