どうしたら尊敬できる友人に出会えますか?
「自分と同じ」ことほどつまらないことはない!
獣や魚がどうなのかは知らない。だが古今東西、老若男女、人が悩み、迷うのは確か。“戦う哲学 者”中島義道氏が開く人生相談道場に“同情”はない。ここにあるのは、感受性においてつねにマイノリティに属してきた中島氏が壮絶な人生経験を通じて得た、ごまかしも容赦もない「ほんとうのこと」のみ。“みんな”の生きている無難な世界とは違う哲学の世界からの助言に、開眼するも、絶望するも、あなた次第である。
※中島義道氏への人生相談はこちらから
今回は、「哲学とは何か?」という問いに、直接、踏み込む相談ですから、答えやすいかもしれません。相談者が「物事に対する自分なりの哲学を強く持っています」という意味がよくわかりませんが、その次に「なので自分なりの答えを持っている事柄に対しては、つねに自分の考え方がいちばん正しいと思っています」と続くのですから、ますますわからなくなります。どうも、相談者は「哲学とは何か?」について誤解しているように思われます。いや、狭い意味の「哲学」に限定しなくても、思索すること一般に拡大しても、同じ印象を持ちます。還暦を過ぎればともかく、20代半ばで「自分の考えがいちばん正しい」と思っている理由(原因)は、自然に考えて2つあるのではないでしょうか。