「採用川柳・短歌」、本当にツラいのは選ぶ側だ

「嘘でもいい 第一志望と 言ってくれ」

しかし、面接において「私は御社だけなんです!」と力説した学生が、一向に内定承諾書を提出してくれないとなると、話は別だ。「御社だけ=第一志望」ではないのか。仮に、選考結果の評価点数が同じ応募者がいたとしら、企業は「私は御社だけなんです」という学生を優先的に内定するものである。

なぜなら、本人の熱意にも期待するが、それより何よりも「内定承諾が約束されている」と考えるからである。いわゆる”読める”内定者というやつだ。それなのに、内定承諾書が提出されないときの採用担当者の、もどかしさやイラ立ちがよく表現された川柳である。

前回の「就活川柳・短歌」にあるような学生のことを取り上げて、世間はよく企業を悪者扱いすることが多い。だが、今回の「採用川柳・短歌」をご覧になって、いかがだろうか。大人たち(採用担当者)もけっこう大変なんだ、苦労しているんだ、ということを感じ取ってもらえただろうか。

採用担当者は社内で評価されにくい・・・

実は、採用担当者が社内で評価されることは、極めて少ない。営業であれば、目標数字を大幅に上回る成績を上げれば上げるほど高く評価されるが、採用担当者は違う。採用計画数を大幅に上回る内定者を抱えようものなら、企業としては人件費や配属の計画が狂ってしまうことになり、評価は逆に下げられてしまう。

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採用計画数通りの内定者を確保しても、「当たり前」とされ、内定者数が採用計画を大幅に下回ろうものなら、大きくマイナス評価となる。さらには、採用した学生が数年後に不祥事を起こそうものなら、「当時採用したのは誰だ」と糾弾される。逆に、目覚ましい活躍をした場合には、所属する部課の部長・課長の育成やマネジメントの賜物だと、評価はそちらに持っていかれてしまう。

結局、採用担当者への社内評価は、どこの大学の学生を何名採用できたかくらいしか、客観的に評価できるポイントがなくなってしまうのだ。”学歴フィルター”がなくならない1つの理由はこんなところにもある。
「2019年卒 採用川柳・短歌」のオフィシャルページには、入選作品の作者の想いを記載している。ぜひご覧いただきたい。

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