麻雀を「夢ある世界」に脱皮させる深い仕掛け 藤田晋×川淵三郎「Mリーグ」2トップ初対談!
なぜ今、Mリーグなのか?
藤田:2014年に「麻雀最強戦」で優勝して以来4年間ほど麻雀界に身を置き、麻雀に付きまとう「賭け事」のイメージを払拭しなければならないと強く思いました。たとえば、トップレベルのプロであっても麻雀の大会だけではご飯が食べられない。最高位であっても、街の雀荘で、ゲストとしてお客さんのゲームに参加し、そこで得た報酬を生活の足しにしている。プロは誰もそんなことをしたいとは思っていないですし、そんな生活が続けられないということもわかっている。でも、どうにもならないという現状があります。
芸能界にも愛好家は多いのですが、みんな声を大にして言えない雰囲気がありますし、番組にもなかなか出ません。それは、やっぱり賭け事に対する後ろめたさがあるからです。そんなことでは、いつまでたっても健全な競技として発展できない。その文脈を一度、ガラリと変えないといけないということで、Mリーグを企画しました。
ちょうど今、対戦型ビデオゲームの競技大会「eスポーツ」のブームがきていますが、麻雀も本当に頭脳を使う競技ですし、見ていてもスポーツのように面白い。対戦時間が長いこともありテレビ中継には不向きでしたが、「AbemaTV」のような新しいメディアが育ち、全試合フルで放送できる環境も整ってきました。機は熟したというか、麻雀に対する古きイメージから決別するとしたら今しかない、と思っています。
川淵:僕も本当に心から大賛成です。世間的な認知や社会的な地位はそんなに高いものじゃないけれど、麻雀ほど面白いゲームはないし、ファン層も僕らが数十年前にやっていた時代に比べれば女性が増えていたりと、ずいぶんと変わってきたんじゃないかな。
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