麻雀を「夢ある世界」に脱皮させる深い仕掛け 藤田晋×川淵三郎「Mリーグ」2トップ初対談!
藤田:僕もそういう夢のある世界を目指したいと思っています。まず、Mリーグ選手の最低年俸は400万円としました。さらに、実績に応じて、チームとの年俸交渉や複数年契約、来年度以降は移籍に伴う年俸アップ等々が加わり、どんどん高くなればと思っています。1億円プレーヤーは難しいかもしれませんが、1人でもいいから数千万円クラスのインパクトのある選手が出ればいいなと。
それから、年俸のほかに、初年度の優勝賞金5000万円というのは、まあまあ大きいと思います。あと、Jリーグにおける明治安田生命のように、「Mリーグの冠スポンサーになってもいい」と言ってくれている企業がすでに現れておりまして。すごい大企業です。そういったスポンサーが入ってくれれば、賞金もまた増やせるかなと思っています。
川淵:それはすばらしいですね。そもそも、参加企業として、電通や博報堂、テレビ朝日といった一流企業が入っているというのは、もうそれだけですごく「格」が高い。この選択肢は本当にいいなと思っている。こんなことを言ったら失礼だけれど、ふつう、そんな企業が麻雀リーグに入るとは思わないからね(笑)。
藤田:参加企業にはこだわり、時間をかけて説得し続けました。参加企業にこだわらなければ、ずっと早く発足できていたのですが。
川淵:せっかくいいスタートを切っているので、だからこそ、「こんなに年俸がもらえるんだ」とか、「賭けることに対してこんなに厳しい姿勢を打ち出しているのか」といった、インパクトのあるアドバルーンを上げていくことが絶対に必要だよね。そのへんはもう藤田さんにしっかりと基礎固めをしてもらえればありがたいなと思うんだけど。
賭け麻雀をした選手は「永久追放」へ
藤田:そうですね。特に「賭け麻雀」に関しては、Mリーグにとって本当に最大のリスクというか、存亡にかかわる問題だと思っています。チームだけではなく、Mリーグ全体が立ち行かなくなる可能性があるので、一切認めない。発覚したら、選手については即時「除名処分」なのですが、そんなことが絶対に起きないよう、8月7日のドラフトでMリーガーが決まったら、改めてどれほど重大なことか伝えようと思っています。
川淵:そこなんだけれども、除名処分というだけじゃ、甘いなっていうか、弱いなって思った。除名じゃなくて、たとえば「永久追放」といった表現で、「やったら、もうこの世界にはいられないよ」ということをはっきりとさせたほうがより一層、清廉さが際立つなと。あの言葉は、もっと厳しく、強くしてほしいなというのが僕の希望です。
藤田:はい、わかりました。
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