まず、キーとなるのが、ワインの「重め・軽め」。よく聞く言葉ですが、あなたは正しく使えていますか? 実際のところ、ワインのどういったところを「重い・軽い」といっているのでしょうか。
このニュアンスを正しく理解すれば、レストランやバー、またはワインショップでソムリエの方とのやりとりに困ることはありません!! 赤・白ワインに共通して大事なポイントですが、今日はまず赤ワインについてお話ししていきましょう。
3要素の強弱とバランスが味のカギ
赤ワインの味わいの要素は大きく分けて3つ。「甘い」(果実味)、「酸っぱい」(酸味)、「渋い」(渋味)です。
甘み(果実味)はブドウ由来のフルーティーさのこと。「果実味が強いワイン」といえば、「しっかりよく熟した(=甘みが凝縮した)ブドウから造られたもの」のことです。単純に甘いかどうかよりも、香りや味わいに凝縮した果実味が感じられるかどうかが重要です。また一般的に成熟度の高いブドウにはアルコールのもととなる糖分が多く含まれるので、できるワインのアルコール度数も高めになります。
次に「酸っぱさ」、つまり酸味。ワインには酸味がとても重要で、酸味が果実味をキュッと引き締めてくれるからこそ、あと味にキレが生まれます。適度に酸味があることでワインの味わいが軽やかで上品、エレガントに感じられるようになります。
そして渋味は主に赤ワインの原料となる黒ブドウの種子に含まれる「タンニン」に由来するもので、タンニンの量が多いとワインを飲んだときに、舌や歯ぐきにまとわりついてキシキシした感じがします。適量だと、ワインの味わいにコクや飲みごたえを与えてくれます。
つまり、赤ワインの味わいにおける「重い・軽い」とは、これらの3要素=果実味(甘味)・酸味・渋味の強弱とバランスによって分類されると言えるんです。
どの要素もそのワインに使われているブドウの「品種」や「産地」の特徴によって大きく異なります。それぞれの要素において「強い・弱い」という特徴が各ブドウ品種や産地にあって、それをどうやっておいしいワインに仕上げていくのか、というのが造り手さんの腕の見せどころ、といえるかもしれません。
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