「蓬莱の豚まん」大阪を代表する食べ物の正体

創業は1945年、元々は「蓬莱食堂」だった

なぜ蓬莱本店の豚まんはナンバーワンになったのか(写真ː蓬莱本館)

大阪名物「蓬莱の豚まん」が2種類あるのをご存じでしょうか。

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恥ずかしながら筆者は、蓬莱本館の社長・東進明(あずましんめい)氏に会うまでその区別を知りませんでした。

「私ども蓬莱本館の豚まんは、冷蔵・冷凍の中華まんで、全国の高級スーパー、生協、量販店で売っています。通販サイトでの購入も可能です。一方で、551蓬莱さんは、駅や空港にある売店で作りたてのものを販売しています」と東社長。しかし、同じ「蓬莱」という名前を冠しているのでわかるように、ルーツは同じです。ちなみに、同じ名前の「蓬莱別館」もありますが、こちらは豚まんを販売していません。

「蓬莱食堂」はカレーやうどんを売っていた

「創業は1945年10月15日。私の父親(故・蔡水池氏)が大阪ミナミに台湾の幼馴染2人を呼び寄せ、『蓬莱食堂』を開いたのが始まりです。当時はカレーやうどんを売っていました。料理専門が父親で、創業時にはなかった豚まんを作ったのも父親です」

50年にわたり豚まんを作り続けてきた東進明社長(写真:蓬莱本館)

豚まんのお店では神戸の「老祥記」が有名ですが、小ぶりで上品な感じです。それを大阪人向けに大きくして、肉汁たっぷりに仕上げました。これで大阪人の心と胃袋をガッチリつかみます。

戦後間もない大阪ミナミは喧騒とエネルギーに溢れ、人々はおいしいものを腹いっぱい食べたいと集まって来ていました。

そこへ安くておいしい豚まんが登場したので、大人気となります。難波戎橋筋の「蓬莱本店」から御堂筋沿いの「初代大阪新歌舞伎座」(現在、跡地にホテル建設中)まで長蛇の列ができたといいます。

次ページあまりの忙しさに豚まんをお客さんに放った
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