「蓬莱の豚まん」大阪を代表する食べ物の正体

創業は1945年、元々は「蓬莱食堂」だった

「販売担当の女の子が、あまりの忙しさに豚まんをお客さんに放った、という話が伝わっています(笑)。そのぐらい忙しかったんですね」

当時のにぎわいぶりが伝わるエピソードです。

会社も順調に発展したわけではありません。1947年には蓬莱食堂が焼失。和洋菓子専門店として営業したこともありました。その後、食堂経営を復活させ、そごう、高島屋にも出店しましたが、1962年、再度の火災により社屋が焼失しました。

冷蔵・冷凍に特化し全国シェアトップ

店舗を建て替えた時、蓬莱本館と551蓬莱、蓬莱別館がそれぞれ違う土俵で商売しようと分割しました。なお「551」の由来は、創業者の羅邦強氏が吸っていた煙草が「State Express 555」だったことから閃いた、と言います。

そして当時の会社の電話番号が64-551番であったこと、さらに「味もサービスもココがイチバンを目指そう」という意味も込められているそうです(「551蓬莱」のホームページより)。

この時「蓬莱本館」は冷蔵・冷凍に特化、中華まんでは全国シェアでトップを誇ります。本社を大阪市中央区難波に置き、現在はそこで中華レストランも経営しています。主力事業は、豚まんなどの冷蔵・冷凍食品のスーパーマーケットや生協への卸売りで、楽天市場などの通信販売も積極的に展開しています。

東氏が18歳の時、父親の蔡社長が急逝します。母親の東千代子氏が急遽、後を継ぎました。東氏もその影響で、高校時代から調理場に立ちました。「母が頑張っているのに息子の私が遊んでいられませんよね」と当時を振り返ります。味へのこだわりは、長い調理場の経験が生きています。

「機械化してどこまでおいしさを突き詰められるかが勝負です。肉はさばいてすぐにまとめて送ってもらっているので、さばきたての新鮮な肉と変わらぬクオリティです。ミンチも、通常は3.2ミリのところを6.4ミリにしています。

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