ホームステイで伸びる子に共通する「姿勢」 せっかくの時間と費用を無駄にしないために
「ねえ、『Oh, my God!』ってどういう意味?」。1カ間のアメリカでのホームステイから帰国した中学校1年生のY君が質問してきました。「友だちになった子たちとよく言って、笑ってたんだ~」と彼はどこか誇らしげです。「へえ、まさに生の英語を覚えてきたんだね。使っていた場面のまま覚えていたらいいのでは」と答えると、彼は笑顔を返してきました。親元から離れて異文化のなかで1カ月間生活し、新しい人間関係を作り、友だちができ、充実した日々を送った彼は自信がついたのでしょう。
近頃では、小学生、中学生、高校生が英語圏での海外ホームステイに参加するのは珍しくありません。ホームステイは、それまで身に付けてきた英語を実践の場で使ってみる絶好のチャンスであり、トライアルでもあります。しかし、その場がチャンスになるのか、あるいは無駄な時間になってしまうのかは、ホームステイに対する姿勢や前準備などで変わってくるのも事実です。
コミュニケーションする姿勢が重要
ホームステイに参加する最大の目的の1つは、英語力アップでしょう。実際、ホームステイではまず英語を「聞く」機会は当然ながら多々あります。人とのコミュニケーションではまず相手の言っていることに耳を傾ける必要がありますが、ホームステイでは生活に関して教えてもらうことがたくさんあるので、向こうでの生活はまず「聞く」ことから始まるわけです。
生の英語は学校で聞く音声教材とは早さやアクセントが異なるでしょう。なまりや独特のアクセントがあれば、それに慣れるにも時間が必要です。数日して相手の言うことが聞き取れるようになると、受け答えができるようになります。最初は単語で返すことが精いっぱいかもしれません。ただ、子どもはネーティブが話す英語をまねして使ってみようとするので、スラングも含めてネーティブが実際に使っている「生きた英語」を徐々に身に付けていくのです。
実際、Y君は友人が使っていた「Oh, my God!」をまねて、使ってみて、みんなと共有することによって自分の言葉にしました。たとえ意味が明確にわからなくても、使い方は間違っていなかったのです。その言葉を使って人と十分にコミュニケーションすることができたのです。
こうした生きた英語を身に付けるには、コミュニケーション、とりわけホストファミリーとの密なコミュニケーションが重要となります。言い換えれば、ホストファミリーとコミュニケーションする姿勢がなければ、英語を学んだり、話したりすることはできません。ホストファミリーとのコミュニケーションを通じて、家族の一員になり、その生活の中で学ぶことがホームステイの重要なポイントです。
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