「志望校合格」へ導いた家族会議のスゴい中身 そのとき父親にスイッチが入った

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母と息子、ほぼ二人三脚で中学受験を乗り越えた田中さん。思ったことはなんでも言い合える仲(写真:田中家提供)
本サイト読者の皆さんの中には、お子さんの中学受験を考えている、または受験勉強まっただ中というご家庭も多いかもしれない。中学受験は親の受験、と言われることがあるくらい、親の関わり方が受験生の学習習慣や合否に影響を与えるらしい。
とはいえ、受験をするのは本人。成績の上がり下がりも、勉強へのやる気も、結局は本人の問題であって、親の希望や期待を押し付けすぎるのも禁物だ。そんななか、親はどう「応援」すればいいのだろうか? 受験生の助けになるには、どんな会議が開けるだろうか? さまざまな「スランプ」をくぐり抜け、この春に見事第一志望校に合格を果たした男の子の家庭に話を聞いた。

受験も乗り越えられると思っていたが…

田中家:家族構成
:義一さん 妻:美樹さん 息子:諒珂(りょうが)君(12歳)
家族の課題:受験勉強のスランプを家族でどう支えたらいい?

「受験はすごく大変だったけど、やってよかった。学校もすごく楽しい」と笑顔をみせて迎えてくれた爽やかボーイの田中諒珂くん。小学3年生の終わりから実に丸3年間の厳しい受験生活を乗り越え、新生活を満喫している。

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「受験も含め、どんなこともこういう選択肢があるかも、ということは伝えますが、最終的には本人の意思を優先させるようにしています」と美樹さんが言うように、受験をする前から、両親は一人息子の諒珂くんと話し合う時間をつねに大切にしてきた。もっと言えば、田中家は夫婦でも、お互いの意見を出し合って話し合いをして決めるプレゼンテーション式の会議をよくしていた、と言う。

「最初は、息子の名前を決める時。お互いよいと思う名前を2つずつ出し合って、その理由を伝え合うんです。この時は結局、なかなか決まらなくて、生まれたときの顔を見て、『やっぱり“りょうが”って顔をしてる!』と夫に押し切られたんですけれど(笑)」(美樹さん)

諒珂くんがまだ話せない頃から、プレゼンテーションスタイルのプチ会議を開いてきた田中家。テーマは、家族での旅行先や年賀状の家族写真の作成プランなど。仕事に地域活動に趣味にと忙しい夫婦だからこそ、家族でのイベントごとは大切にし、会議の時間も設けてきた。だから、家族にとって最大の「イベント」と言える中学受験に差し掛かったときも、きっと家族みんなでうまく乗り越えられると、当初美樹さんは感じていた。

田中家の毎年恒例の年賀はがき。コスチュームを作ったりアイデアを出し合ったりと会議が楽しみの一つだとか(写真:田中家提供)
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