最初は「息子」との会話がわからなかった
家族の課題:思春期の息子とどう話せばいいかわからない
中川繁勝さんとみゆきさんが夫婦になったのは、2012年。みゆきさんは初婚で繁勝さんには一人息子のはるか君がいた。結婚を前提としたお付き合いの相手として、みゆきさんが紹介されたとき、はるかくんは小学6年生だった。
「彼は小柄だったこともあって、すごくかわいいなっていうのが第一印象でした。でも当然中身は6年生。会話が見つからなくて。ポケモンの話をされても全然知らないですし(笑)」と、当時を振り返りみゆきさんは笑う。
結婚後も、3人でいる間はそれなりに会話ができるが、2人きりになると途端に言葉に詰まる。互いに新しい家族を作ろうという気持ちはあるものの、ギクシャクする時間が続いた。「鹿児島出身だし、女たるもの」という思いもあり、家事の多くを引き受けたみゆきさんは、男2人の家になじもうと努力をし続けた。でも、無理がたたり、同居を始めてしばらくのちに、体を壊し入院してしまった。
「私も独身が長かったから、自分のペースやルールが結構あったんです。でも2人に合わせる生活の中で我慢する部分も多くて。そのせいだけじゃないけれど、病気になったとき、はるかくんが『僕、いろいろやるからもっと任せてくれていいよ』と言ってくれたんですよね」(みゆきさん)
そんな2人のやりとりを見て、「家族会議」を提案したのが、繁勝さんだった。
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