41. 酒造りの工程は大事な順に「一麹、二酛、三造り」といわれ、頭・麹屋・酛屋を「三役」と呼ぶ
42. 米を洗って蒸すまでを担当するのが「釜屋」
43. 醪を搾る工程「上槽」を担当する蔵人は、舟のような槽を使うことから「船頭」と呼ばれる
44. 「炭屋」は濾過を担当する蔵人
45. ほかに用具の管理を行なう「道具廻し」、下働きの雑用をこなす「追廻」、食事作り担当の「飯屋」などが置かれる
46. 小規模な蔵では蔵元が杜氏を兼任するオーナーマイスターとなるケースも増えている
47. 杜氏の語源は「刀自」といわれる。「刀自」は女性の敬称で、かつては女性が酒造りに関わっていたことの名残と考えられている
48. 酒蔵は江戸時代、寒造りになり杜氏と蔵人たちが集団で酒造りをするようになると女人禁制が定着した
49. 杜氏には流派があり、岩手の南部杜氏、新潟の越後杜氏、兵庫の丹波杜氏が三大杜氏と呼ばれた
50. 日本で最も規模の大きい南部杜氏は最盛期(昭和40年)には約3200名の杜氏が加盟していた
51. かつて酒造りは杜氏に率いられた雪国の農家が出稼ぎで行なうことが多かった
52. 近年は出稼ぎが減り、酒蔵の社員杜氏が増えている
日本最北端の酒蔵
53. 日本最北端の酒蔵は北海道増毛町の国稀酒造
54. 日本最南端の酒蔵は沖縄県の泰石酒造
55. 最も高い場所に位置する酒蔵は八ヶ岳山麓の標高960mにある宮坂醸造の「富士見蔵」
56. 福島県の大七酒造は伝統の「生酛造り」と「超扁平精米」の新技術により銘酒『大七』を生み出し、洞爺湖サミットやオランダ王室晩餐会で供されるなど高評価を得ている
57. 若鶴酒造が大正11年に建設した酒蔵「若鶴大正蔵」は、北陸コカ・コーラボトリングの研修施設として再生された。2014年グッドデザイン賞を受賞
58. 湘南に唯一残る酒蔵「熊澤酒造」は、地酒『天青』が味わえる和食レストラン、蔵出しの『湘南ビール』が飲めるトラットリア、カフェ、ベーカリー、ギャラリーを併設
59. 第74代内閣総理大臣竹下登は島根県の『出雲誉』の蔵元竹下家の12代当主だった。その座右の銘を冠したラベル「我が道をゆく」や、孫のDAIGOラベルなどを販売
60. 東京・港区芝では100年ぶりに再興された蔵「東京港醸造」が4階建てビルで酒造りを行なっている
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