経済界きっての読書家が教える「本の選び方」

福原義春「良書との出会いが決定的に大切」

経済界きっての読書家、資生堂名誉会長の福原義春氏が、「良書との出会い方」を解説する(画像:bee / PIXTA)
4月になり、気分一新、読書の習慣をつけるぞと思っている方は多いのでは? ただ、その志を阻もうと立ちふさがるのが、「何を読めばいいのかわからない」「忙しくて本を読む時間がない」という2つの壁。
この壁を打ち破り、教養あるビジネスパーソンとなるための読書術を、経済界きっての読書家で、『教養読書』を出版した資生堂名誉会長の福原義春氏に紹介してもらう。

人生の窮地は読書が救ってくれる

私は、五十数年に及ぶ仕事人生を生きてきた。窮状に陥ったことも一度や二度ではない。しかし、進むべき先の判断に苦慮したときに、古今の名著に支えられたことが思い出される。

『教養読書』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

世界で、そして日本で読み継がれてきた人間の真理、経済の真理、人生の真理が、いまを生きる自分にも手渡されたからだと思う。それはまるで、嵐が襲ってきて、海面が激しく波立つ刹那に、海底に潜って深い真理を手にするようなものだった。

良書を日々手にするということは、人生の中にもう一つ別の水脈を持つことだと思う。すでに何千年も前から生き抜いてきた知恵が本には詰まっている。それは、時代も国も超えたものだ。これからさらに仕事の中心となっていく国際化の中で、同じ良書を読み、価値観を分かち合える日本人が、どれだけ信頼されていくか。それは、若いビジネスパーソンにとって大きな価値とも言えると思う。

若いビジネスパーソンがいい仕事を続けていくには、その時にだけお腹を満たすスナック菓子のような本ばかり読むべきではない。スナック菓子のような本とは、どこかから引き写してきたようなノウハウ本や安易なビジネス書を指している。

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