外国人が心底怖がる「勾留地獄・日本」の真実

世界一安全な国が抱える闇

検察が最終的に起訴しない場合も、警察による逮捕履歴が残るというリスクがある。逮捕につきまとう悪いイメージは強く、勾留者は失業したり、社会的信用を失ったりする可能性が高い。

しかも、日本の留置場の環境はお世辞にもほめられたものではない。互いを傷つけることは禁止されているが、たとえば治療などに必要な薬でさえ日常的に手に入れることができないという最低限の人権さえ認められていない空間だ。「もし、勾留者がぜん息だとしても、自分用の薬さえ持っていくことができない」と、前出の田鎖事務局長は話す。

ナイフを所持していただけで19日間勾留

「籠池夫妻の事件が一般の人々の認識を高めることになるかどうかはわからない。女性が被害者となった村木厚子事件のほうがずっと影響力があった」と、冤罪と戦うNGOイノセンス・プロジェクトの日本版メンバーで甲南大学の笹倉香奈法学部教授は話す。「奇妙なことに、2016年には大規模な犯罪司法制度の改定があったのに、勾留の話題は議題に上らなかった。このシステムを誰も変えたくないのだ」。

こうした日本の司法制度に対して、外国人も懸念を抱いている。彼らはたいてい、来日して数カ月間は日本の非常に低い犯罪率を褒めるが、しばらくして、この国で司法がどのように機能しているかを知ると驚きを覚える。日本に関する「悪いうわさ」はたいてい口コミで広がっていく。

あるフランス大使館スタッフが、フランスのヴォージュ(日本アルプスのような山深い地域)から日本に2週間滞在する予定でやってきた若い観光客の話をしてくれた。彼らは、道を尋ねるために六本木交差点にある交番に入ったところ、警官からバッグの中身を見せるように言われた。その中に、田舎暮らしでは持ち歩くのが当たり前のペンナイフが入っていたことで逮捕され、19日間も勾留されてしまった。

「ようやく釈放されたものの、日本の司法制度にうんざりして、逃げるようにさっさとフランスに帰ってしまった」(大使館スタッフ)という。

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