20代のうちに覚えたい「住宅ローン」基礎知識

金利や支払い方法の違いを知っていますか

金融機関は、預金や金融市場から調達したおカネを、住宅ローンとして貸し出すが、その際の調達コスト(預金金利や金融市場への利払い)を上乗せして貸し出す。貸出金利と調達コスト(金利)の金利差が銀行の儲け(利ザヤ)となる。

ただし、儲け優先で、むやみに高い利子をつけるわけにはいかない。住宅ローンの借入額は、年収の何倍にもなる額で、大半の人は、返済に数十年もかかる。利子があまりに高ければ、負担が大きくなり、家を買う気持ちが薄れてしまう。自動車ローンなどに比べて、金利が低く設定されているのは、土地を担保にできることもあるが、家という大きな買い物への障壁を少しでも減らそうという配慮もある。

余談だが、日本では「持ち家」を推奨するために、住宅購入資金を低金利で融資する特殊法人の住宅金融公庫(現:住宅金融支援機構)が1950年に発足、住宅ローンのほとんどを引き受けていた。逆にいえば、民間の金融機関はリスクがとれず低金利で住宅ローンを手掛けるのは無理だといわれていた。

しかし、客に貸し出した住宅ローンを証券化して機関投資家に販売したり、顧客に返済不能の事態が起こったときに、代わりに返済してくれる保証会社が登場したり、ローン名義人が死亡した場合に死亡保険金で相殺する生命保険制度(団体信用生命保険)などが誕生したことで、リスクヘッジできるようになった。今では、「安定的な融資先」のひとつとして、民間の金融機関が、低利の住宅ローンを手掛けられるようになっている。住宅金融支援機構は、現在、長期固定ローンの「フラット35」などの融資を行っている。

複利は、利子が利子を生む

2.住宅ローンは「複利計算」

住宅ローンについては、いろいろとわからないことが多い。利子の計算方法「複利」についてもそのひとつだといえるだろう。

「利子には単利と複利がありますが、住宅ローンは複利。人類最大の発明ともいわれる『利息が利息を生む』という仕組みです」(八ツ井氏)

わかりやすいように、運用で考えてみよう。仮に100万円を運用したとすれば、年利が2%なら、1年後の利息は2万円となる。このとき、単利であれば、2年後は100万円×2%×2年で、利息は4万円。3年目は6万円、4年目は8万円……となる。

これに対して、複利は、利息が元本に組み込まれることが特徴だ。1年目の利息は単利と同じ2万円だが、2年目になると利息を足した102万円に2%の利息がつく。つまり(100万円+2万円)×2%で2万400円の利息、3年目は(102万円+2万400円)×2%で2万808円といった具合に元本が増えていき、それに応じた利息が得られる。逆に借り入れの場合は、元本を返していかなければ、利息が複利で増えていくことになり、利子を含めた返済額は大きくなっていく。

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