上野動物園も!プロ溺愛「すごい長靴」の世界

大雪や豪雨で「靴がびしょ濡れ」という大問題

その秘密は、圧倒的な軽さにある。長靴のヘビーユーザーの最大の悩みは「重さ」による疲れ。同社はこの課題を解決すべく、およそ2年間、ゴムの配合を試行錯誤し続け、「フェザーウェイトコンパウンド」という業界初の超軽量配合技術を編み出した。これにより、従来品の約25%の軽量化(同社基準値比)に成功。水に浮くか浮かないかの軽さだという。

女性向けの超軽量タイプを持つシューズウェア統括本部・副本部長の近内章人さん。やわらかさもポイントだ(撮影:尾形文繁)

数字だけではよくわからないので、女性向けの超軽量タイプを実際に履いてみたが、なるほど軽い! 

普段、筆者は、雨や雪の日には英国の老舗ブランド「ハンター」を履いている。都会でも違和感なく履けるシンプルなデザインとロゴで、昨今履いている人も多いハンター。ただ、筆者には硬くて重いため、長時間履くのはつらい。

その点、軽く、柔らかい同社の超軽量タイプの長靴は、この上ない解放感が味わえる履き心地だった。軽快に動けるので、雨や雪の日はもちろん、ガーデニングや洗車など水を伴う日常作業にも向いていそうだ。

しかし、欲を言えば、もう少しデザイン性が欲しいところ……。そう思っていると、「ハマーも売れています」と、近内さん。実は、同社は有名自動車ブランド「ハマー」とライセンス契約をしており、そのロゴを入れた長靴もよく売れているのだそう。確かに、ハンターや「エーグル」のような雰囲気を求める人に受けそうなデザインだ。

しかも、これにも超軽量配合ゴムが使用されているので軽さもウリ。外観と実用性の両立が評価されているのか、ジュニア用も買って親子で履くママさんも多いとか。人気ブランドの長靴が軽く1万円を超えるなか、こちらは8100円(税込、男性用)。ネット上で探せばさらにお得に買うこともできるようだ。

現場のプロたちが注目する機能性

超軽量にする技術だけではない。見えない箇所に空間を設けた構造でムレを防ぐ「ムレノン」など、同社は業界初のオリジナル技術を複数持っている。

長靴の底を比較したことがありますか? 滑り防止などを追求し、さまざまなイノベーションが(撮影:尾形文繁)

研究者との共同開発にも積極的だ。たとえば摩擦の専門家と共同開発し、滑りにくさを飛躍的に向上させたという厨房用スニーカー「シェフメイトグラスパー」は、滑りやすい飲食店のバックヤードで働く人たちから支持が高い。

最近では、農業や畜産業の現場で感染症の拡大防止を図る衛生長靴「ハイブリーダーガード」を、専門家と組んで開発。感染症が拡大する原因は、土や糞尿などの汚れにある。これらが詰まりにくく取れやすい形状にした独自の靴底を生み出し、特許も取得している。

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