昨今、「東京蚤の市」というイベントが盛り上がっていることをご存じだろうか。京王閣(東京都調布市)で2日間にわたり開催される、「古きよきもの」をテーマにしたイベントだ。
古道具や古雑貨、フードなど200以上ものお店が軒を並べ、ワークショップやライブも行われる。2012年5月の第1回目から来場者は年々増え続け、いまやその数は約3万人。多目的イベントホールでいうと、「さいたまスーパーアリーナ」の収容数と同規模である。
蚤の市というと、「一見昔ながらのおじいちゃんが好む祭りのようだけど、なぜ?」と思うかもしれない。が、実際に行くとその先入観はきっと裏切られるだろう。まるで「パリの蚤の市」のようなオシャレな雰囲気なのだ。
たとえば11月開催の蚤の市では、雑貨は新旧問わず、昨今人気のヴィンテージ風インテリアにハマりそうなアイテムがズラリ。特に年代物の海外アクセサリーのパーツや流行のドライフラワーなどは女性が殺到していた。
古道具やリュックサックコーナー、そして意外にも北欧コーナーには男性客も多く、年齢層も30~40代を中心に10~60代と幅広い。赤ちゃん連れのファミリーも目立ち、お昼頃にはどの飲食店も行列ができていた。
「蚤の市をセンスのよい若い人たちにもいいねと思ってもらえる世界観にパッケージングしたのは、うちが初めてかも」と話すのは、この蚤の市を企画運営する手紙社の北島勲社長。同社は、ほかにも「もみじ市」(来場者数2万~3万人)、「紙博」「布博」(同1万人)など複数の人気イベントを手掛けるが、これらの集客の秘訣には、実は共通点がある。
ここが違う! 集客の鍵は「厳選出店」
「蚤の市」は年々客層幅が広がっているが、当初は女性が多かったという。実は、同社のコアなファンは、30代を中心とした女性だ。特にテキスタイルをテーマにした「布博」は、来場者の9割が女性。「紙博」も今年初の開催にして1万人もの来場者を集めたが、これまた7~8割が女性だったという。
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