目覚ましい経済発展により中間層が急増する東南アジアで、手強い海外勢を牽引する日の丸家電がある。パナソニックの「Panasonic Beauty」、日本のカテゴリーでいうところの美容家電だ。
今まさにバブルを迎える同地域に、日系企業はどのように攻勢をかけていくべきなのか――。その地に着実に根付き、東南アジアの女性たちに受け入れられつつある同社の、進出の軌跡をたどる。
Panasonic Beautyは、パナソニックが2011年9月に展開を始めた美容家電ブランド。ドライヤーなどのヘアケア商品、保湿するためのスチーマーなどのフェイスケア商品、シェーバーなどのボディ・フットケア商品など。男性向けの美容家電シリーズ「Panasonic Beauty for MEN」もある。
同ブランドが東南アジアに投入されたのは、その2年後の昨年9月。対象はタイ、ベトナム、インドネシア、マレーシア、シンガポールの5カ国であった。それまでにもドライヤーなど個別商品の販売は各国で行っていたが、美容家電「群」として位置づけ、本格的な展開を開始したのはこのときが初めてだ。
それから約1年。同群に含まれる商品の売り上げは前年の約2倍にまで増加。同地域に進出している他国の外資系メーカーも類似カテゴリーの商品を遅れて投入。競合ドラッグストアや雑貨屋など、異業種からの協業のオファーも増えている。
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