マリオが訪れる国々は、いずれも魅力的な国ばかりだ。岩場に囲まれた滝から流れ落ちる大量の水の表現が美しい滝の国ダイナフォー。広い砂漠と古い遺跡の国アッチーニャ、鬱蒼とした森と古びた機械の国スチームガーデンなど、前半に訪れる国をいくつか挙げただけでも、いずれも魅力的な国ばかりである。
「都市の国」はどのような特徴があるのか
中でも特筆すべきは中盤に訪れる「都市の国」だろう。都市の国はCMやPVなどでもスーパーマリオ オデッセイのメインイメージとして扱われているステージで、高くそびえる摩天楼と、これまでのマリオシリーズのデザインとは一線を画する8等身のやけにリアルな人間が暮らす国である。
単純にイメージだけ違うかと思いきや、ステージの構成もほかの国とはまったく異なっている。一番の大きな違いは、この国にはごく一部を除き基本的に敵が登場しないという点だ。
この国の存在は、今回のゲームの目的が敵を倒すことではなく、国々を隅々まで散策し、そのついでにパワームーンを探すことであるということを明確にしてくれている。スーパーマリオ オデッセイにおいて、敵を倒すことはあくまでも散策の1つに過ぎず、メインの要素ではないのである。だからこそこの都市の国はスーパーマリオ オデッセイの象徴であるといえる。
都市の国はクッパを追いかける旅路のほぼ真ん中に設定されており、印象的なイベントが行われる。詳細は秘密にするが、このイベントは今回のスーパーマリオ オデッセイという作品がどのようなスタンスで生み出されたかを明確に表している。長くマリオシリーズを遊んできた人なら感動する事間違い無しのイベントである。
都市の国を超えると、いよいよアクションの難度も徐々に上がってくるし、墜落死の可能性も増えて、いよいよマリオらしくなってくる。先に進むために頭をつかう場面も出て来るが、これまでの国で操作に慣れたプレーヤーなら少し頑張れば問題なく進めるだろう。
さらに幾つもの国を回り、クッパを追い詰めてピーチを救い出してエンディングロールを見たからと言って、それは決してこのゲームを遊び尽くしたということにはならない。そう。スーパーマリオ オデッセイはピーチ姫を救い出してからが本番だ。
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