志のあるおカネで、ニッポンを元気にしたい

セゾン投信中野氏×ミュージックセキュリティーズ小松氏

中野 運用期間はどのくらいなのですか。

小松 さまざまですね。1年で償還を迎えるものもありますが、一方で10年前後のものもあります。

中野 音楽や酒蔵以外のファンドも作っていらっしゃいますよね。

1人3.7万円出資、大震災被災者応援ファンドも

こまつ まさみ 2000年3月大学卒業後、「もっと自由な音楽を!」との思いを実現するために、合資会社として2000年12月ミュージックセキュリティーズを創業。翌年 第1号音楽ファンド「BOLERO-1」募集を行い、その一つのファンドを実現するプロセスで01年11月ミュージックセキュリティーズ有限会社設立。 その後、ベンチャーキャピタルからの出資を経て、02年5月株式会社化し、代表取締役就任。

小松 はい。飲食店や食品製造、畜産、水産加工など、規模は小さいけれども、きちっとした事業展望を持っていらっしゃる方々の資金調達をお手伝いしています。あとは、2011年3月の東日本大震災で被災された方々を応援する目的で、「セキュリテ被災地応援ファンド」を立ち上げました。

こちらは2万7687人の方々から、総額で10億0468万円もの資金が集まり、被災地の漁業関係者や食品製造関係者の再建資金になっています。平均すると、1人当たり約3万7000円。一人ひとりの出資額は必ずしも大きな金額ではありませんが、大勢の人たちが持ち寄れば、世の中を動かす原動力になります。

中野 まさに大河の1滴ですね。たった1滴の水も、どんどん集まれば、やがて大河になっていく。わたしたち、セゾン投信のファンドも、まさにその発想に基づいています。一人ひとりが投資できるおカネは限られていますが、集まれば大きなおカネになる。そして投資という行為を通じて、世の中に変革をもたらすことができたらと考えています。

ところで、ミュージックセキュリティーズは飲食店や、未上場企業など、どちらかというと小規模事業への投資が中心です。株式投資信託であれば上場株式などに投資しますから、投資する先を探す足掛かりはありますが、実際、どうやって投資先を探しているのですか。

小松 地方銀行や信用金庫などの地域金融機関から紹介してもらうケースが多いですね。地元企業のことをいちばんよく知っているのは地域金融機関です。その地域金融機関が、地元企業により多くの資金供給をできるようにするため、私たちのファンドが金融サポートを行っています。

中野 確かに、銀行などが企業に融資を行う場合、資本に厚みがあるかどうかを必ずチェックしますよね。資本というバッファーが少ない企業は、なかなか融資決済が下りない。そこでミュージックセキュリティーズが投資家から小口資金を集め、資本に入れることで資本に厚みを持たせる。そうすれば、地域金融機関も融資におカネを出しやすくなる。地域活性化にもつながりますね。

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