「ママでもエース」の営業女子は何が違うのか

時短勤務でも「売れる」働き方の秘密を大公開

「仕事は趣味」という草野さんですが、私生活では、3人の子育て中のママ。さらには、メディカルアロマや耳つぼマッサージ、カラーセラピスト、ベビーマッサージなどの資格も所持し、これからは栄養管理士にもチャレンジしたいそうです。仕事に育児に資格にと、休みなく日々を過ごしているように見えますが、日々の楽しみは、夫との晩酌。仕事と生活を明確に分けるのではなく、「仕事も生活の一部、生活も仕事の一部」としてライフマネジメントをしているのが、草野さんの強さの秘訣なのかもしれません。

全部の得意先は回れない。頼りにしたのは…

No.2:キリンビール流通営業 丹尾(にお)美和さんの場合 2児の母

略歴
2003年に入社後、営業職として働く。出産前後に内勤の営業企画(内勤)に移ったものの、昨年の4月から営業に復帰。主婦目線の提案が顧客から信頼を集めている。子育てをしながら働くため、仕事は9~17時30分の定時で必ず終え、残業ゼロ。ただ、売り上げは前年度キープか、前年超えの成績を出し続けている。

 

丹尾さんの仕事は、大手スーパーなどのバイヤーに、キリンの商品やキャンペーン、売り場の展開案などを提案すること。「得意先を回って価値ある提案ができるかどうかが、この仕事のキモ。現場からの情報が命ですが、時間的な制約がある中では、私ひとりですべての売り場を回れるわけではありません」

生活者の「独り言」を想像し、マーケティングに生かしているという丹尾さん((写真:名鹿祥史)

そこで丹尾さんが頼りにしているのが、売り場を実際に回っているMD(マーチャンダイザー:店頭で売り場提案や新商品案内などを行うメンバー)からの情報だといいます。

「その際、単に『情報が欲しい』というふわっとした頼み方では、精度の高い情報は集まりません。欲しい情報を得やすいと思われる店舗の○○さんに、□□に関する現状を聞くというように、具体的に相手と内容を絞って聞きます。そのほうが、頼まれたほうも具体的に動けるんです」

「主婦の目線」がマーケティングに生きることもしばしばあると言います。ある得意先が新しい店舗を出店する際、丹尾さんが売り場づくりの提案をすることになりました。周辺は比較的高所得で、共働き世代で小さな子どもがいる世帯が多いエリア。高級ワインやプレミアムな焼酎といった品ぞろえがマッチしそうですが、丹尾さんの提案は違っていました。

「もし自分なら、と生活者の目線で考えてみました。高層マンションなら月々のローンだってあるだろうし、日々の買い物は毎日高いものなんて買わないのではないか。けれどハレの日であれば少しだけいいものを買おうという余力があるのではないか……などと、具体的にイメージしたんです」

次ページ「妄想」をマーケティングに生かす!?
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