「言葉にできる」は子どもの強い"武器"になる 息子を東大、イェールに送り込んだ母が語る

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息子たちが小さい頃からさせていたことの1つに、自己紹介があります。初めて会う人にあいさつをしたあとに、自己紹介をさせるのです。ポイントは「好きなこと」をプラスすること。

「名字、名前、年齢、好きなこと」

の順に自己紹介をします。たとえばこんな感じです。

「こなり●●です。3歳です。好きなものは電車です」

このような自己紹介をすると、相手の大人は必ず何かしら電車に関することを話しかけてくれます。「何の電車が好きなの?」「新幹線に乗ったことある?」など。そうすると、たとえ初対面であっても共通の話題ができ、話が広がります。お話があまり得意ではない子でも、自分の好きな物については話ができることが多いものです。

そして、この訓練が後に、日本語であれ英語であれ「自分の意見を物おじせずにしっかり相手に伝える」という「発言力」にもつながっていきます。「自分から情報を発信できる人間に育てたい」と思って始めた自己紹介。幼い頃のちょっとした自己紹介のコツを知れば、欧米人と対等に渡り合える発言力を身に付けることができるようになります。

理由のある感謝と謝罪

感謝と謝罪に関しても、私は子どもにきちんとした言葉にするように教えてきました。

ポイントは「ありがとう」にプラスαをすること。「〜だから、ありがとう」と言えるようになることを目指しました。ありがとうの理由を、言葉にするのです。

「ぼくが大好きなイチゴを、ありがとう」

このように具体的に「ありがとう」を言われると、プレゼントした人も思わずうれしくなってしまいます。相手の心を動かす「理由のあるありがとう」を言えるようになること。これは私がこだわった感謝の方法です。

これは謝罪についても同じです。基本は感謝と同じで、理由を言えることです。

「〜して、ごめんなさい」

が基本の形です。

「大切なお皿を割ってしまって、ごめんなさい」

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