5日間で会社が変わる「短期集中会議」の凄み

グーグル発「スプリント」の驚くべき効果

ブルーボトルコーヒーで行われた実際のスプリントの様子(写真:Branden Kowitz)
ブルーボトルコーヒー、ウーバー、フェイスブック――。名だたる米国のスタートアップから一流企業までが取り入れ、驚くべき成果を生んでいる「超短期集中型会議」がある。その名も「SPRINT(スプリント=短距離走)」だ。
スプリントは新たな製品やサービス開発を目的とした会議で、特徴は5日間で行われること。そう、たった5日間である。ただし参加者(7人以下)は、その5日間、1日のほとんどをスプリントのためだけに使うことを求められる。
スプリントのプロセスでは、月曜日から金曜日まで毎日すべきことが明確に決められている。たとえば、月曜日には現状の問題を洗い出し、火曜日にはアイデアを出す、さらに木曜日にはプロトタイプを作り、最終日の金曜日には顧客テストを行う。この結果をベースに、企業は新たな製品やサービスの開発を進めたり、軌道修正を図ったりできるというわけだ。
もともとはグーグルで活用されていたのが、同社の投資部門GV(旧グーグル・ベンチャーズ)を通じて多くの企業で利用されるようになった。スプリントの生みの親で、このメソッドを『SPRINT最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法』にまとめたジェイク・ナップ氏は先頃までGVでデザインパートナーとして、100以上のスプリントにかかわってきた。製品やサービスのデザインを重視する思考を取り入れたスプリントが多くの企業の開発会議に革新をもたらしているのはなぜか。ナップ氏に聞いた。

デザインの重要度は日々増している

――GVはもともと、デザイン重視のVC(ベンチャーキャピタル)として知られていますが、近年は全般的に製品開発におけるデザインの重要度が増しているようですね。

重要度は日々増していると感じる。その理由は3つある。1つは、かつてないほど製品を作るのが簡単になっていること。かつてだったらベースから作らないといけなかったのが、たとえば何かソフトを作ろうとすれば、アンドロイドやiOSで作動できるツールキットがあってそれを活用できる。何かを一から作る必要がなくなったんだ。アップストアや、フェイスブック、ツイッター広告、そしてアドワークスとマーケティングに必要なツールも充実してきている。

2つ目は、競争が激化する中で差別化がかつてないほど重要になっていること。多くの企業が共通のプラットフォームを利用して製品を作るようになっている中で、利用者が本当に喜ぶ製品をどうやって作るかが重要になってきている。iPhoneやアプリは、デザインや使いやすさといった点で革命的な製品だった。

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