「ニュースの作り方」が根本的に変わったワケ

BBCはなぜスロージャーナリズムに挑むのか

たとえば、5年前にはフェイスブックにニュースはほとんど流れていなかったが、いまやフェイスブックはBBCにとって最も大きな配信先のひとつだ。これはいいことか、それとも悪いことか?正直言ってわからない。

これは、天気みたいなもので、今の状態を受け入れなければならないということだ。しかし、第三者に配信するようになって、それぞれのプラットフォームでエコシステムが形成され、読者が増えていることは確かだ。われわれより大きな業界の一部になるのは悪いことではない。

――第三者のサイトで読んでいる人は、読んでいるのがBBCのニュースだと気がつくものなのでしょうか。

それは非常に大事なポイントで、第三者のサイトで配信するうえで最も難しいのは、それぞれのニュースの「出所」がわかりにくいことだ。なので、どうやったらこれがBBCによるニュースなのか読者にわかるように、記事中にBBCの赤いロゴを入れるなど、ブランディングには気を使っている。ロゴを入れることは重要で、これによって読者はBBCによる信頼性の高いニュースだと認知できる。

国際ニュースを読んでいる人は比較的若い

――フェイクニュースなどの話が出てきてから、BBCに対する信頼感は相対的に増したと感じますか。

BBCに対する信頼感はつねに高いと感じているが、フェイクニュース騒ぎのおかげで「信頼性」にファッション的な価値が加わった感すらある(笑)。もっとも、ニュースの正確性や独立性にこだわることは、「古い価値観」だと考えたことはない。

フェイクニュース的なものが長く続くことはないし、視聴者が今後もそういったものに惑わされ続けるという心配もしていない。一方で、われわれの国際ニュースが信頼されるのには、きちんとした理由があることもわかってもらいたい。われわれは国際報道にいろいろな意味での投資をしているし、今後もそういう姿勢で報道を続ける。

――どういう人が国際ニュースを視聴したり、読んだりしているのですか。

典型的な読者層を割り出すのは難しいが、英国外の視聴者は英国内の視聴者より若く、平均30代くらいだ。これは、英国外の人口が若いこともあると思うが、たとえば1年前から始めた「BBCミニッツ」と呼ぶ1分間の音声ニュースサービスや、フェイスブック、スナップチャットといったプラットフォームを通じてニュースを配信していることもあるだろう。実際、いつまでも同じような形でニュースを配信し続けていたら、新しい視聴者を開拓することはできない。

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