ミスターミニット「ダメ会社」が再生した理由 「主演・脚本・監督、俺」の29歳社長の変化とは?
ファミマ澤田社長に「うざい」と一蹴
遠藤:今回、迫さんから『リーダーの現場力』というタイトルの本を送ってもらって、正直驚きました。私は、迫さんが(前職である)マザーハウスにいた頃から面識がありますが、私がマザーハウスで見た迫さんは「自分が頑張る」系の、一人称が“I”の人でしたから(笑)。それが、“We”の人に変身していた。
迫:そうですね、はい(苦笑)。ミニットの社長になった当初もまだ、一人称が“I”の私を引きずっていたんです。自分がいかに成功するかばかり考えていて……。「いい戦略を考え、そのとおりに実行しさえすればうまくいくんだ」という甘い考えもありました。
ところが、アドバイザーに就いてくださったファミリーマート代表取締役社長の澤田貴司さんとはじめてお目にかかったとき「こういう課題に対して、こういう戦略を、こういうマイルストーンを打って解決していきます」と話したら、すごく嫌そうな顔で一言、「うざい」と。
会場:(笑)
迫:「外から入ってきた29歳が正論を言ったところで、どうせ実行されないだろう。君がすべきは、自分がやりたいことを押しつけるのではなく、社員がやりたいことを実現することだ」と指摘されて。それがストンと腹に落ちたんです。