「人を好きになる感覚」はこうしてよみがえる

結婚はビジネスのマッチングではない

経営者同士の2人の結婚観は?(イラスト:堀江篤史)

異性を好きになる力が衰える?

いきなり余談になるが、このところ「異性を好きになる力」について考えている。

本連載を含めて、30代40代の独身男女を取材していると、恋人がいないどころか「気になる人すらいない」と聞くことが多いからだ。「人を好きになる感情を忘れかけている」と筆者に告白する人もいる。

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人を好きになるにはエネルギーが必要だ。10代20代の頃と比較すれば、われわれ晩婚さんには生物としての元気はそれほどない。仕事や生活での責任も増している。どんなときも恋に落ちるような状況ではないのだ。

だからこそ、心身をできるだけ健康に保つように意識して、「自分はいい感じだ」という自信を持たねばならない。この自己肯定感のようなものが他人を愛する力の根源にあると筆者は思う。

同僚との人間関係がすごく悪いとき、忙しすぎて睡眠不足だったり栄養が偏りすぎていたりするとき、別れた恋人への未練や恨みが残っているとき。自分自身も嫌いになってしまいがちだ。そういう状況では誰かを真正面から愛しにくいし、不誠実な人をあえて好きになってしまったりする。

運と努力で状況を変えて、心身が健やかになってくると、内臓あたりから勢いが生まれる。「自分には欠点もあるけれど、それなりにカッコいい・美しい」と楽しく感じている。すると、なぜか周囲の人も魅力的に見えて、もっと深くかかわりたくなるのだ。出会った異性の5人に1人ぐらいの割合で、「すてきだな。ゆっくりデートしてみたい」と思えたりする。その先に、「一緒に住みたい。家族になりたい」という感情が生まれることもある。

本題に入ろう。東京・吉祥寺のビジネスホテル内にあるレストランに来てくれたのは、自転車店を経営する高木俊之さん(仮名、47歳)と、接骨院を経営する秀美さん(仮名、46歳)のご夫婦。有料のネット婚活サービスを利用して昨年に出会い、すぐに交際を始め、今年の1月1日に入籍をした。晩婚さんにして新婚さんである。

次ページまずは俊之さんの話を聞く
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