元夫と事実婚を続ける妻の独特な「結婚観」 1人目の夫との子は、実の祖父母と養子縁組み

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元夫と事実婚を続ける理由とは(イラスト:堀江篤史)

40歳女性の激動の半生

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22歳で子どもができて結婚。3年弱で離婚し、一人娘は実の両親に預け育ててもらった。28歳のときに8歳年下の大学生と付き合い始め、5年後に結婚。すぐに子どもができるが、「性格の不一致」で3年後に離婚。さらに2年後の38歳のときにその2人目の夫とよりを戻し、3人目の子どもを産み、事実婚のまま現在に至る――。

35歳以上で結婚した晩婚さんを訪ね歩く本連載。今回登場してくれるのは、そんな激動の半生を送ってきた村山佳代さん(仮名、40歳)。東京・有楽町にある和食店で待ち合わせをすると、約束の時間より5分以上前に、2人目の「元夫」で「現夫」である正彦さん(仮名、32歳)と仲良く並んで待っていてくれた。

佳代さんは子どもの頃から厳格な両親との折り合いが悪く、「自分だけを大事にしてくれる男性と早く結婚したい」と強く願っていた。自分がどんなに自由奔放に振る舞っても、優しく辛抱強く待っていてくれる親代わりの存在を求めていたようだ。共依存に陥りがちな結婚観であり、初婚の相手である同い年の修さん(仮名)との出会いからして危ういものだった。

「高校から付き合っていた彼氏が別にいました。彼は卒業後に大阪で就職したので、しばらく遠距離恋愛です。私は夜のお店でアルバイトしながらおカネを貯めていました。そこで好きなお客さんができちゃった。それが公務員の修です。

私はその後、彼氏を追って大阪に移り住んだものの、彼氏と修の二股をかけていました。修を選んだ理由は、私が風邪で寝込んだときに東京からレトルトのおかゆを持って来てくれたこと。家庭的だ!と思って結婚することに決めました」

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