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若者を集めたくば「中二の心」をとらえよ! 数学界の有名人たちがカッコよかったので、僕は初め数学者志望だった

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  • 小島 武仁 経済学者、東京大学大学院経済学研究科教授
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どうでもいい話だと思われるかもしれないが、ガロワやフェルマーのようなお話って、若者に「夢」を与えるうえで、実は結構大事なのではないだろうか。経済学にもそんな話があればいいのになぁ、なんて思っている。

たとえば僕は10代のときには経済学者になろうなんて夢にも思わなかったし、周りにもそんな友達は全然いなかった。それは多分に、カッコいい「経済学者のロールモデル」や、「なんだかよくわからないけど、経済学ってスゴいらしいぜ」というイメージが、あまりなかったからではないか 。

経済学はどうすれば「中二病」の心を動かせるのか?

多感な時期は特に「カッコよさ」が重要なのではないかと思う。ガロワみたいな「中二病」全開なエピソードでもいいし、フェルマーの大定理のような何百年も解けなかった大問題が解けた、といかにもすごそうな話もいい。とにかく、チャラくても、イタくても、興味を持てる入り口は、たくさんあるほどいいと思う。

経済学を実際に研究する身になってみて思うのは、この学問はとてもエキサイティングだということだ。そして、できれば多くの人とこの興奮を共有したい(この連載を始めた主な理由もそこにある。今のところあんまり経済学と関係ない話をしているけれど……)。

その面白さは、僕自身、実際にやってみるまでまったく知らなかったし、おそらくだけれど、世間一般にもあまり伝わっていないんじゃないかと思う。恥ずかしい話だが、大学に入った頃の経済学のイメージは「株で大儲けができるようになる」だったのである。もちろん株で大儲けできたら嬉しいが……。

経済学の魅力をわかりやすく説明するのは難しいが、すごくざっくりと表現するならば、「複雑でわけのわからない社会の仕組みや働きを、論理の力を借りてすっきり理解できる(ことがある)」ところが経済学の大きな魅力だと、僕は思う。

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