3年迷って、39歳で結婚した男性の「決め手」 その人と結婚して人生は面白みを増すか

✎ 1〜 ✎ 69 ✎ 70 ✎ 71 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

想定外の有事も経験しつつ月日が流れて行った。それでも秀雄さんは「絶対に離婚しない相手なのか」を見極めることはできなかった。一方の凛子さんは少しでも早く結婚したい。といっても、すぐに人を好きになれるタイプではないので、秀雄さんと別れたら次にいつ恋人ができるかわからず、結婚はますます遅くなってしまう。凜子さんは秀雄さんに「3年だけ待つ」と期限を設定した。秀雄さんはしっかりと覚えていて、きっかり3年目にプロポーズした。確信は持てなくても納得はしたようだ。

「3年付き合ってからの結婚です。恋愛期間が長いとは僕は思いません。結婚した年齢に関しては、子どものことを考えるとちょっと遅かったかなとは思います。20代のときに結婚していたら今ごろは子どもが大きくなっていたはずですから」

結婚して一緒に住み始めてから1年弱。子どもは早めにほしいと思いつつ、現在のところは2人だけの共稼ぎ生活を楽しんでいる。料理上手な看護師である凜子さんによって、秀雄さんの健康状態は大きく改善した。

「おカネも折半です。家族口座にそれぞれが一定金額を振り込んで家賃などに使い、あとは適当に使っています。相手がどれぐらい稼いでいるのかもお互いに知りません。2人とも食べることが好きなので良さそうな店があったらすぐに行っています。支払いのときは、『稼いでらっしゃるから』と会計を押し付け合っています(笑)」

凜子さんの夢についていきたい

好奇心も向学心も旺盛な凜子さんには夢がある。子どもが生まれて小学校に上がるぐらいまで育ったとき、健康関連のビジネスを始めることだ。そのための勉強を現在も着々と進めていて、凜子さんと同じぐらい「面白いこと好き」な秀雄さんは実現が楽しみで仕方ない。

「商売を始めたら、仕入れの関係でインドに長期滞在することになるそうです。ぜひ早く始めてほしいですね。僕ものっかりたいからです。カメラマンとして写真を撮ってもいいし、商売を手伝ってもいい。観光ではない海外旅行ほど楽しいものはありませんよ。ローカルの文化に触れることができるからです」

思わず顔をほころばせる秀雄さん。凜子さんとの結婚生活は「自分の人生にふくらみを与えてくれる」と実感している。相手を尊敬でき、その活動を面白がり期待できている限り、離婚の心配などはしないでいいと思う。

大宮 冬洋 ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事