レアアース国産化は「遠い夢」、日本企業がこれから迫られる「グレーな貿易網」という現実→アメリカの対中半導体規制はなぜ無効化したか
中国が1月6日、デュアルユース(軍民両用)品の対日輸出規制を発動した。対象品目には、かねて対中依存度の高さが指摘されてきたレアアースが含まれている。
中国がこの規制をどの程度厳密に運用するかは現時点では不明だが、運用次第では日本経済が被る影響額が「年間10.7兆円規模」に達するというエコノミストの試算がある。
この事態を受け、にわかに話題になっているのが「国産レアアースの開発」だ。小笠原諸島・南鳥島沖の海底から泥を回収しレアアースを精錬・精製する計画が、内閣府と海洋研究開発機構(JAMSTEC)によって進められている。1月12日には泥の試掘を行う地球深部探査船が南鳥島沖へ出発しており、探査船の映像とともにこの計画が盛んに報道されている。
しかしこのプロジェクトは、2027年度にようやく産業化に向けた課題出しに進むというスケジュールだ。その時に産業化が可能となっても、実際に日本企業がレアアースの安定供給を受けるのはさらに何年も先である。
また、中国が指定している輸出規制品目は約800~1100件にのぼるとされ、レアアース以外にレアメタルや化学品が広く含まれている。「泥から国産レアアース」の構想は大変夢があるが、明日にはどの品目で禁輸措置を食らうか分からない日本企業にとっては現実的な対策ではない。
実際に中国が輸出制裁を実施し始めれば、日本企業はグローバル貿易の現実を直視せざるを得なくなる。ヒントになるのは「中国がアメリカの制裁にどう抵抗しているか」である。
中国は迂回貿易でGPUを入手
トランプ大統領は昨年12月8日、これまで禁じてきたエヌビディア製GPU(画像処理半導体)・H200の対中輸出を条件付きで認めると中国の習近平国家主席に通知した、と自身のXで明らかにした。



















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