ある食品製造会社で午前中の研修が終了し、ランチを食べに出かけようとしていたタロウさんに What are you going to eat? (何を食べるの?)と聞いたときのこと。タロウさんが I ate curry and rice yesterday. (昨日はカレーライスを食べました)と答えたので、おそらく質問を聞き間違えたのだろうと思ったのです。が、その瞬間、次のように話が展開していき、きちんと質問は理解できていたと安心したのでした。
いちばん大切な「何を食べるのか」というメインの回答部分を先に聞かないと、質問した側はとても不安になります。タロウさんの回答も、質問に対する答え(意見)を先にもってきて、
と言うか、または、
としたほうが、英語ではより自然に耳に入ってきます。「うどん」なり、「軽いもの」なり、まずは答えが聞きたい! と思うのが英語的な自然な思考なのです。これを最初に述べておくことで、聞き手が混乱したり、不安になったりすることを防ぐことができます。
しっかりと理由を考える
資格試験対策のセミナーに出席してくれた、現在就職活動中の大学生ジロウくん。模擬試験で意見を述べるセクションで、学んだばかりの「(1)意見→(2)理由→(3)事例・説明」の流れに沿って答えてくれました。質問はDo you think drinking milk is good or bad for your health? (牛乳を飲むことは体にいいと思いますか、悪いと思いますか)だったのですが、ジロウくんの回答は以下のとおり。
形はすばらしいのですが、問題は理由の部分です。ジロウくんの挙げた理由は「牛乳は健康的な飲み物」であることでしたが、これは意見の部分の「牛乳は体によい」というのを言い換えたにすぎないのです。言ってしまえば、「牛乳は体によい、なぜなら牛乳は体によいから」と言っているようなものになってしまいます。
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